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今日の天気を擬人法を使って表現するならば、空は泣いている。
天の恵みとも言えるけれど、短刀達は外で遊ぶことが出来ずつまらなそうだった。兄達が気を利かせ、本やカードゲームなどで誘い遊ぶ。姉もそれに交じる。
あいつめ。
「ったく、ふみはいっつもこうなんだから…………」
「まあまあ、補佐様落ち着いてください」
「と、こんのすけに言われてもねぇ。長谷部」
「何でしょう？」
「ふみ、呼んできて」
「ええ、その方が良いですね。では主を呼んできます」
「ありがと」
長谷部は席をあとにする。これ、今日中に出さなきゃいけないのに、全く。
「補佐様、申し訳ありません。ワタクシ政府に呼ばれておりますので」
「あ、そうなの？」
「あまりお力になれず、すみません」
「いいよ、アイツが招いた事だから。まあ、管理してなかった私も悪いけどね」
「そんな事ございませんよ！」
「いいの、こんのすけ。ほら、行ってらっしゃい」
「はい、では」
煙を巻いて狐は消えた。
私一人だけとなった審神者部屋。静かで、何も耳に入ってこない。防音になるよう結界を貼ったからだ。
静かなのは好きだ。気持ちが落ち着く。
「ふう…………」
疲れた。
細かい字を長時間見続けるのは少し辛い。歳では無いけれど、それでも二十歳は超えている。
本当なら私ぐらいの年であれば、キャピキャピと買い物に行ったり、ランチへ行って彼氏の話や愚痴などの一つや二つ、友人と語り合うのだろう。
そんな付き合いをする時間も人も、いないんだけどね。
伸びをすると、トントンと、音がした。
「はーい」
「失礼します」
襖が開く。この声
「仁真ちゃん、どうかした？」
「長谷部さんに審神者様がお説教を食らっていたので何事かと思いまして、きっと書類をやっていらっしゃらないからかなーと思って」
「ここに来たってこと？」
「はい、お手伝いに」
「ありがと、気が利くね。じゃあ、手伝って貰える？」
「勿論です」
笑顔で彼女は言い、席につく。やって欲しいことを口頭で説明し、手を動かし始めた。
なんていい子、なんて気の利く子。将来いい審神者さんになるよ。
暫くすると彼女は不意に手を止めた。
「Aさん」
「んー？何か分かんない事でも」
「いいえ、違います」
急なる真剣な声に、私は資料とにらめっこしていた顔をあげる。
「審神者様の事をどう思っていらっしゃるか、です」
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名もない茶葉(プロフ) - みなつきさん» 好みと言って頂き嬉しい限りです！更新頑張ります、コメントありがとうございました＊ (2018年6月8日 17時) (
レス) id: f4334200be (このIDを非表示/違反報告)
みなつき(プロフ) - 初コメ失礼しますー！いつも楽しみに拝見させていただいてます♪とても私好みの作品で更新がいつも楽しみです！これからも頑張ってください〜！ (2018年6月7日 21時) (レス) id: 3e3a2fbf1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名もない茶葉 | 作成日時：2018年5月22日 1時
