愛縁キエン (ページ10)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:32,235 hit

dt ページ10

店内にいた２組のお客様がお帰りになられて、
少し早いけどcloseした

「俺も混ぜてもらっても良い？」

ほろ酔いの二人とラウールに声をかけた

「なぁ涼太もそう思うだろ？」

突然の質問に“？？？”ってなったら
どうやら“康二は引っ越しした方が良い”って翔太が熱弁してるらしい。

「まぁ、あの部屋で二人暮らしは狭いかもね」

「ダテさんも家に来たことあるんだ」

「何度か遊びに行ったよ。
だから、ふっかとも顔見知り」

「家賃の問題もあるんやけど、
ふっかさんの夕飯問題もあるんよ…」

「いい大人なんだから、
ふっかだって一人でなんとかなんだろ！」

「そうやけど…」

「康二はふっかにご飯を作ってあげたいの？」

「うん。だっていっつも“美味しい美味しい”言うて食べてくれるんやもん」

「康二くん。俺だって美味しいって言って食べてるよ」

酔っ払いに言い聞かせる様に優しく話すラウール

んふふ。良い男になるな。

「ラウールが言ってくれるなら嬉しいんじゃない？
翔太の言うように引っ越し考えてみたら？」

「でも…家賃…」

「じゃぁ、照に相談してみたら？」

「ひかる？ダテさんの知り合い？」

「康二の友達だよ。
最近テレビに出てるスポーツジムとか経営してる人で、
仕事で知り合ったんだよね」

「うん…」

体をもぞもぞ動かしながら生返事の康二

「康二、我慢してないで行っておいで」

「うん。すぐ戻ってくるから」

気遣いの康二だから、
トイレに行きたいのに我慢してたみたい。
話しの途中でも行って良いのにね。