その瞳に秘めるものは Ⅲ 【ドラコ・マルフォイ】 (ページ1)

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〇クディッチワールドカップページ1

母｢リア、ちゃんと荷物は持った？｣

『もちろん！忘れ物は無いよ！』

母｢それじゃあ行きましょうか。コレット｣

コ｢かしこまりました。ではお二人共お手を｣

私の手が屋敷しもべ妖精のコレットに触れた瞬間

辺りは賑やかなクディッチ会場に変わった

休暇終盤に開催されるクディッチワールドカップ決勝戦

今年はアイルランドとブルガリアが当たる

"世界最高のシーカー"と謳われるビクトール・クラムは絶対に見逃せない

母｢それじゃあ私は警備に行かないと行けないからコレットの傍から離れちゃダメよ｣

『うん、お仕事頑張って』

父親─シリウス・ブラックの脱獄に関与していないと認められた母は今まで通り闇祓いとして奮闘している

今回は母のお世話になっているという同じく闇祓いの方からチケットを貰い私とコレットで観戦することになったのだ

『ﾌﾌｯ、コレット楽しみだね！』

コ｢それは勿論！私めがクディッチの決勝戦を見させていただけるなんて幸せ者でございます｣

ド｢リアか？｣

『え？』

手を繋ぎﾙﾝﾙﾝで会場へと向かっていると後ろから去年よりも少し低くなったようなドラコの声がした

ド｢やっぱりな。屋敷しもべと来たのか？母親は｣

『お仕事だよ。だからコレットが親代わりなの』

ド｢それなら僕と見ないか？父上に相談すれば君の席1つくらい用意してもらえるだろ｣

『生憎だけどコレットも一緒に見たいから遠慮させてもらうわ』

純血主義の彼が屋敷しもべを同等に扱っていないことは分かっているけどこうもいない存在として扱われると頭にくるものがある

コ｢そんな、私の事はお気になさらず｣

『ダメだよ、だってあんなに楽しみにしてたじゃない』

ド｢…すまなかった、それなら2席用意してもらえるか話してみる。それならどうだ？｣

『そうね、それならお言葉に甘えても良いかな』

私の返答にどこか安堵の表情を浮かべドラコに着いてくるよう言われる

すぐ近くにドラコの父親はいたようで軽く頭を下げた