瞳の奥に映るもの【シリウス･ブラック】 (ページ47)

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ラ｢Aが授業遅れそうになるなんて何かあったの？｣

『いいえ、ただお喋りに夢中になっちゃっただけよ』

リリ｢遅刻なんてしたら減点よ？｣

『分かってる、次は気をつけるわ』

幸い魔法史の教室は湖から近かったため先生(ゴースト)が来る前に席に着くことが出来た

鞄から教科書を出そうとした時にふと桜の枝がないことに気づく

『あ、……』

返してもらうのを忘れてた……

そしてもっと最悪なのが少年の名前を聞いていなかったことだ

オマケに寮も分からない

桜に興味を持ってくれたことが嬉しくてつい話し込んでしまいどこの誰かなんて気にもとめてなかった

せめてローブぐらいちゃんと見ておくべきだったな

リリ｢どうしたのA？まさか教科書を忘れたの？｣

『いや、ちゃんと持ってるよ。ペンも、ほら』

リリ｢ならいいけど｣

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気づいたら授業が始まっていて既に夢の世界に行っている人が大多数だ

いつもならAも睡魔との戦いになるが、今日だけは名前も知らない少年が気になって眠気などやってこなかった

ノートに文字を書き写すことも無くただ考え込んでいればあっという間に授業は終わりを告げた

我に返って当たりを見渡すとどうやら起きていたのは横で眠そうに目を擦りながら文字を書き写すリリーと、恐らく新しいイタズラを考えていたジェームズとシリウス、そして合同で授業を受けているレイブンクロー生数名だけだった

ミ｢Aよく寝なかったね｣

リリ｢確かに寝てはいなかったけど、心ここに在らずって感じだったわ｣

『ちょっと考え事してて、』

ジェ｢リリー！一緒に次の授業に行かないかい！？｣

リリ｢……私は3人と行くからお断りよ｣

ラ｢相変わらずめげないね～｣

リ｢そこがジェームズのいいところだよね｣

シ｢ボルベール｣

『ん？』

シ｢いや、すげぇ深刻な顔してたから、何かあったのか？｣

『いいえ、何でもないわ。心配してくれてありがとう』

シ｢そうか？まぁ大丈夫ならいいけど｣

ミ｢ポッターに比べてブラックはいい感じだね｣

ジェ｢くそ～シリウスのやつ～｣