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「A、着いたよ、」
亜嵐くんの声に顔を上げ窓の外を見ると、見覚えのあるエントランス。
運転席から降りた亜嵐くんが、外から後部座席のドアを開ける。
亜嵐くんに支えられるようにエントランスを潜ると、ロビーにいたスーツ姿の2人の青年が入口へ顔を向けた。
「Aさん、大丈夫でしたか？」
背の高い金髪の男の子が、私を見て心配そうに眉を下げる。
その優しそうな表情に、彼の名前が蘇る。
『…あおやま、さん？』
私の声に彼は、はいと返事をし、ふわりと笑った。
その後ろでじっと私を見る、あの日以来の川村さんに、心臓が音を立てた。
「上に皆いる？」
「武知と浦川は出てます。後は全員います。」
「上使いたいんだけど会議室空けれる？」
青山さんに静かに尋ねる亜嵐くんに支えられながら、エレベーターへ向かう。
「皆集まってますけど、散らした方いいですか？」
「あんま人多いのもあれだけど無理そうならいいよ。連絡待ってんでしょ？」
静かに上昇したエレベーターが小さな音を立てて止まり、扉が開くと茶色い絨毯が敷き詰められた廊下が伸びていた。
「Aこっち、」
廊下に並ぶドアの1つに手をかけ、ゆっくりと開くと、大きな部屋並ぶ皮のソファーと大理石のテーブル。
それぞれの場所に腰掛けていた青年達が、亜嵐くんの姿を見て、そっと立ち上がった。
『っ、』
青年達の姿に、思わず亜嵐くんの腕を掴む手の力を強めると、私の顔を覗き込む亜嵐くんの柔らかい瞳と目が合った。
「そんな不安そうな顔すんなって。大丈夫、こいつらみんな会社の人間だから。」
『…』
体を強ばらせる私をソファに促すと、青年達を見る亜嵐くん。
「A見ててもらっていい？俺、すぐ戻らなきゃいけないんだよね。」
はい、と返事をする声に思わず亜嵐くんのシャツを掴む。
「…大丈夫、皆いい奴らだよ」
『…亜嵐くん、行かないで、』
私の声に、困ったように眉を寄せた亜嵐くんは、静かに手を伸ばして私の頬を撫る。
「ごめんね、」
そのままその手で、シャツを掴む私の手を包む亜嵐くん。
『…』
ゆっくりと亜嵐くんのシャツから手を離すと、大きな掌で私の頭をくしゃりと撫でた。
「じゃあ、頼むわ」
静かに出口に向かう亜嵐くんに頭を下げる青年達の気配を感じながら、ソファに腰を下ろしたまま俯く。
『…』
「「「……」」」
亜嵐くんが出ていって、沈黙が訪れる室内。
「…名前さん、」
ふいに名前を呼ばれ、俯いていた顔を上げた。
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やぁ(プロフ) - こんばんは。はじめまして！この作品が大好きで何度も読ませて頂いております。9のパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願い致します！ (4月8日 23時) (
レス) id: afb0f19d33 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - こんばんは🌃いつも楽しく見させて頂いています。９のパスワードを差し支えなければ教えて頂けないでしょうか? (1月3日 21時) (レス) id: 9ba221d380 (このIDを非表示/違反報告)
うゆ(プロフ) - はじめまして。この作品が大好きで何回も読ませていただいております！もし、差し支えなければ9のパスワード教えていただかないでしょうか？ (12月16日 16時) (レス) id: 8ef99b4bc6 (このIDを非表示/違反報告)
博子(プロフ) - 続きが読みたいので、パスワードを是非教えて下さい！ (9月17日 7時) (レス) id: dc8dec8862 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 初めまして。最近この作品と出会って一気に読ませていただきました。続きはもう読めないのでしょうか？ (7月14日 10時) (レス) id: 222fa2acf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jiu.
| 作成日時：2019年6月2日 20時
