10 ページ10
○
来ました。雄英の…というか世間にとってのビッグイベント、雄英体育祭。
私は外で観戦…という訳にもいかず、リカバリーガールの出張保健室の椅子に座っている。
今日もお仕事だ。
結局あれから、轟くんとは1度も会ってないし連絡も取ってない。
…今日、会えるかなぁ。
ぱちんっ!!!
思いっきり両手で自分の頬を叩く。
なんだ今の恋する乙女が抱くような淡い期待は。
まるで私が恋してるみたいじゃないか。
…
「…ないないない。ないから。」
するとスマホからポコン、とメッセージが来た通知音がした。
あ、友達からだ。
『今日は一緒に体育祭見れなくて残念だったねー。
私たちは家で観戦してるよー!』
友達3人の自撮り写真付き。
私はもちろん手伝わなくちゃいけなかったから、友達からの誘いは断った。理由はふわっとさせつつ。
＿＿
私が一緒に観戦できない、と言うと
『えぇー!Aちゃんと見たかったなぁー』
『Aのヒーロー解説楽しみだったのにね』
『そうそう、ヒーローオタクの解説聞きたかったー』
私がヒーローオタクだと認識されていることが分かった。
間違ってはないけどまじか。わかるもんなのか。
＿＿
「まあいいや。ここは結構特等席だよね」
そう独り言をつぶやいて、また轟くんのトーク履歴を開く。
『頑張ってね!』とか、送るべきだろうか。
けど今は本番直前、集中したいかもしれない。
というかこんな時にスマホなんか持ち歩いてないかもしれない。
轟くんの事でやきもきしていると、
『ところでAちゃん!
あの恋の話の続きないのー?』
…なんてタイミングだ。どっかで見てんのか。
なんだか恥ずかしくなって、適当なスタンプを送ったあとトークアプリの画面を閉じた。
否定できないからとか、そういうんじゃないから。うん。
さて、体育祭が始まる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みすと(プロフ) - 外園南さん» そう言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます!! 新しいやつは現在進行形で頑張ってるので気長に待っていただけると嬉しいです( ´ ▽ ` )ﾉ (2018年5月17日 8時) (
レス) id: 2f6679e490 (このIDを非表示/違反報告)
外園南 - 新しい話も読みたいです！ (2018年5月16日 20時) (レス) id: 35bda0983c (このIDを非表示/違反報告)
外園南 - とても面白かったです！夢主ちゃんの淡い恋心にとても共感しました！ (2018年5月16日 20時) (レス) id: 35bda0983c (このIDを非表示/違反報告)
みすと(プロフ) - 鈴木美妃さん» ありがとうございます、頑張りますね!ヾ(●´∇｀●)ﾉ (2018年5月14日 17時) (レス) id: 2f6679e490 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - みすとさん» はい。新作楽しみに待ってます。 (2018年5月14日 17時) (レス) id: 20aecf2dbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みすと | 作成日時：2018年5月5日 12時
