アンチまでも利用する。 byこたつむり ページ23
私はある歌い手にといる。
いや、付き合っていただいている、という方が正しいだろう。
付き合うは異性間交友という意味ではないが。
小説の題材にさせてもらっているのだ。
私はある小説サイトに趣味で小説を投稿させてもらっている。
今回の題材は【歌い手】。
つまり、nmmnの夢小説だ。
ここで困った点が一つ。
歌い手の編集の方法がわからないのだ。
歌い手なんて、一度も経験がない。
なので、歌い手主人公の話は書けないし、かと言って見知らぬ人と見知らぬ人、なんて非現実すぎて無理。
ただ、私は歌い手のリスナーであり、その心境はよくわかっている。
恋愛感情は持ったことないが、それは恋愛漫画や他の方が上げている小説を読めば書けるだろう。
「どーお?書けるようになった?」
「細かいことはわからないけど……」
編集が一段落したのか、こちらに顔を向けてくる。
彼は歌い手のまふまふ。
私の推しの一人だが、私の従兄妹である。
父と母が仕事で県外に行くとき、“何故か”この人に預けていったのだ。
普通従兄妹に預けるなんて可笑しいよな?と思ったが、これはこれで小説のネタになる、と切り替えた。
というか、割り切った。
少しイベントがあった後、彼が歌い手のまふまふであることがわかり、ネタにしていいか、としっかり確認もとった。
小説を書いている、と言ったら心底驚かれたが、“頑張ってね”と笑いかけて、それから頭を撫でてくれた。
そうして話の基礎ができ、投稿もはじめた数日後。
この小説を投稿してから初めて来たコメントの通知。
それから、評価。
十段階評価の内、一番下。
最低。
コメントは“ちょーつまんない。文才なさすぎwwてか下手くそなんだから書くのやめれば?”と言うアンチコメ。
今まで遭ったことのない、初めて見る辛辣な言葉。
文才がないことくらい知っている。
上手に書けるように努力している。
それでも(顔は見えていないし、匿名だけれど、)直に言われたのは初めてで、鋭いナイフで刺されたように苦しくなる。
刺された、ではないな。
ああ、正しく比喩表現すら使えないからいつまで経っても下手くそなのか。
正しくいえば、その言葉が重りとなって肩にのしかかる、だな。
言葉から鎖が出て私を縛る。
この人にとっては何気ない一言かもしれないけど。
ふと近くに包帯とカッターが見える。
“リスカすると気分が良いらしいよ”
“ストレスが無くなるらしいよ”
“痛かったらすぐやめればいいしさ”
2人がお気に入り
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月夜(プロフ) - 依吹さん» 了解です (2021年4月23日 22時) (レス) id: 257f10f00d (このIDを非表示/違反報告)
依吹(プロフ) - いっぱいになりました。 (2021年4月22日 23時) (レス) id: fd3e74f050 (このIDを非表示/違反報告)
依吹(プロフ) - 時林檎。さん» 急にどうしたんですか。筋トレにでもハマりました? (2021年4月22日 23時) (レス) id: fd3e74f050 (このIDを非表示/違反報告)
時林檎。 - 依吹さん» 筋肉は裏切らない (2021年4月22日 17時) (レス) id: dae35fe255 (このIDを非表示/違反報告)
依吹(プロフ) - 時林檎。さん» ほんとですか! ありがとうございます。ほんとごめんなさい (2021年4月19日 22時) (レス) id: fd3e74f050 (このIDを非表示/違反報告)
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