こっちみて弐【地縛少年花子くん】 (ページ5)

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5話ページ5

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案内された女子トイレ。
そこは旧校舎ながらピッカピカになっている。

あれ、頭がズキズキする

〝Aちゃんってさぁ～、花子くんの呼び方、分かるよね？〟

花子くん？あぁ、そう言えばそんな七不思議あったなー

分かるよーと応えると寧々ちゃんは思い出したように紙に書き出す

〝忘れてた！Aちゃん、これ持って〟

紙を見せてくると同時に真珠？みたいなブレスレットをもらう。
寧々ちゃん曰く、これは霊感を高める物らしい。

こうしてトイレの花子くんを呼ぶ。

コンコンコン、とノックを3回、

『花子さん、花子さん、いらっしゃいますか？』

ギィィとドアが空く

ピキン

頭のどこかでヒビがはえたような音がなった

寧々ちゃんは、心配そうに大丈夫？と紙を見せてくれ、大丈夫、と受け答えると安心したように私の後ろを見た

つられて後ろを見るが、誰もいない

ピキン………

また、まただ、この痛さ、この音、頭の中で響いてやまない

『寧々ちゃん、私、怖いよ、痛いよ、どうしよう』

涙を浮かばせながら振り返ると寧々ちゃんも目に涙を浮かべた。

〝Aちゃん...見えない？〟

『見えないって、何が？寧々ちゃんは何を見てるの？』

いたい痛いイタイいたいよ

頭が破裂しそうだよ

たすけて....

誰かの顔が浮かんだ気がしたが一瞬で消えたため誰だか分からない

そして、誰も助けてくれる人はいない

『寧々ちゃんっっ』

怖さと痛さのあまりに寧々ちゃんを抱きしめる

数十分間、ずっとこのままでいた。