■"EP.29 ページ31
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“無闇に名乗らない方がいいよ
あんたの悪魔、私のものになっちゃうから”
“…その気持ちには答えれない
私はあんたたちとは違うから”
“早川アキ
これで、お別れね
次会う時は、他人だから”
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「っ…はっ…」
目が覚めると見慣れない白い天井が目に入った
ツンと鼻につく消毒液の匂い
病院…?
回らない頭でそんなことを考える
さっきのは…さっきの夢はなんだ…?
あれは俺の記憶なのか?
思い出せない
あれは…目の前にいたのは誰だったんだ?
「あ!早パイが起きた!」
「やっと起きたか
寝坊助じゃのー」
俺の姿を見るなり読んでいた雑誌を置いて、りんご片手にそんなことを言ってるデンジ
パワーとデンジがりんごを巡って争い始めた瞬間、口を開く
「4課は誰が生き残って…」
「コベニってチビと…メガネの男も生き残ったみたい
だけど公安やめたんだと
後は、Aだな」
「……」
姫野先輩は…
姫野先輩は、やっぱり死んだのか
もしかしたら、もしかしたら生きてるかもしれない
そんな思いが俺の中にあった
黙ってしまった俺を見て察したのだろうか
マキマさんに呼ばれているからと、そのまま出ていってしまうデンジとパワー
その後ろ姿を見ながら、釘を手に取る
「カース…俺はあと何年生きれる?」
「2年…」
2年
短いのか長いのか
デビルハンターとしては、長いのかもしれない
でも、それでも俺は……
唇を噛み締めながら、タバコを手に取る
火をつけようとした時、ふと、脳裏に姫野先輩の姿が浮かんだ
“アキくんは死なないでね”
「っ…」
あの時の光景が鮮明に思い浮かぶ
助けれたんじゃないか
俺がもっと強ければ
悪魔から目を離さなければ助けれたんじゃないか
「くっ…そ…」
頬から涙が伝ってくる
シーツに染みができて、涙が止まらない
姫野先輩……
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作者名:デンプン。
| 作成日時:2025年10月26日 14時


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