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旅館でのひととき3 ページ45

「ッ! 真っ暗なのに、どうして私の場所が?」
「もう目が慣れたし…どうせさっきいた場所からそんなに動いていないだろう?」
そう耳元でつぶやくと、浴衣の合わせ目に手を入れてくる。

 「ちょっ…昨日だって散々抱いたでしょう? いくらなんでも連日は……」
言い終わらないうちに、抗議はキスで塞がれた。
「言っただろう? 何度だって抱きたいって。この腕に閉じ込めて、俺だけのものにしたいんだ」
浴衣を大きく開(はだ)けさせ、りおの肩は肌を晒す。
耳から首すじ、鎖骨そして肩へと赤井はキスを落とす。
そのたびに、りおの体はピクリと反応した。
その体を抱きしめ、赤井は右手でりおの後頭部を支えると、そのまま唇を重ねる。
舌を絡めたまま、二人は敷かれた布団へと体を倒していった。




 夜も深まった頃…
赤井はりおを抱きかかえると、部屋のお風呂へと向かった。
間接照明の浴室で、赤井はそっとりおに湯をかけた。

 「ん…」
「りお、大丈夫か?」
「あ…私…落ちてた…?」
「ああ。すまん。ちょっと無理させた」
「ん? ここ…お風呂?」
「お互い…その…。ベトベトなんでな…」
「?!」
ようやく状況を把握したりおは顔を真っ赤にした。
「じ、じ、じ、自分でアライマス…」
赤井から体を離すと、背中を向け石鹸を泡立てる。
体を洗いながらいたたまれない気持ちになった。
ちらっと後ろを振り向くと、同じように石鹸を泡立て体を洗っている赤井がいる。
手を伸ばして背中を洗ってやった。

 「っ!」
「どうしたの?」
「い、いや…。人に背中を流してもらうなんて、子どもの時以来だから…」
たっぷりの泡で優しく背中を撫でる。
「ふっ! くすぐったい。またヘンな気分になる」
「そ、それはコマリマス」
「りおの背中も洗ってやるよ」
今度は赤井がたっぷりの泡で洗ってくれた。
「ほんと! くすぐったい」
最後にザバーンと湯をかけた。
「一緒に湯船に入るぞ」
「う、うん。このままじゃ寒いもん…」
かなり恥ずかしかったが、今更だろうと言われ観念して一緒に入った。

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:aki | 作成日時:2020年1月3日 13時

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