ペリドットとアンバーvol.5【名探偵コナン】【赤井秀一】【安室透】 (ページ17)

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刺客４ページ17

　「次の手はありそうかな？ラスティー」
そう言いながら、男は銃をさくらの頭に突きつけた。
「どうやらthe endのようね…」
さくらはまるで他人事のように静かな口調で答える。

男はニヤリと笑うと、
「本来ならここで終わりにするところだが、お前にはまだ聞きたいことがある。
俺と一緒に来い」
立てとアゴで合図した。
さくらが男の指示通り立ち上がろうとしたその瞬間———
男との間合いを詰め、素早く銃のリボルバーを押さえた。

　「なっ？！」
男はとっさにトリガーを引こうとするが、びくともしない。
さくらはそのまま銃をひねり上げ、男から銃を奪う。
「ぎゃぁあ！」
男の人差し指の骨が鳴った。
折れた指を反対の手でかばい、男はさくらを睨む。

　「形勢逆転ね。
死にたくなかったら、オドゥムのバックにいるのがいったい何者で、何を企んでいるのか言いなさい」
さくらは男に銃を向け、撃鉄を起こした。

　しかし男の表情は何一つ変わらない。
「馬鹿にするなよ…」
そう吐き捨てるように言うと、さくらに背中を向けて走り出した。
「な？！ま、まさか！待って！待ちなさい！！」
制止の言葉は男に届かない。
さくらは後を追おうとするが出血が多く、数歩進んだだけで再び膝をついた。

　「将軍様！！万歳！！」
そう叫んで、男は屋上から飛び降りた。
さくらは再び立ち上がり、男が飛び降りた所までフラフラと駆け寄った。
手すりにつかまり下を見る。

「ッ！！！」

　建物の真下にあった鉄柵に、男は串刺し状態で死んでいた。
周りには大量の血。
そして気が付くと自分の手も、自身の血で真っ赤になっていた。
その惨劇と血液とで、さくらは息を詰めた。
過呼吸を起こしそうなるが、腹からの出血と痛みで目の前が真っ暗になる。
「はッ！はぁッ…はッ…はぁ…しゅ…しゅう…い…」

ドサッ

そのまま崩れるように倒れた。