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はじまり5 ページ5

オブラートには包まず、安室は単刀直入に質問した。
「ふふふ。そんなに警戒しないで。
この際だからはっきり言っておくわね。
たしかに私はジンに頼まれたあなたの監視役。
先日のNOC疑惑が完全に晴れたわけではないってこと。
でも私にはどうでも良い事よ」
「それよりも私が興味あるのはあの臓器売買。
心臓や肺のない遺体を日本の近海にポンポン捨てられるのは良い気持ちがしない。
それにあの中国系のマフィア、裏の世界でもあまり良い噂を聞かない。
もう少し調べてみたいの。
組織にとってマイナスにならないか……私が知りたいのはそれだけ」

 (ふん。組織の忠実な下僕〈しもべ〉)か…)
安室は鼻で笑いはしたが、こちらとて立場上臓器売買を見過ごす訳にはいかない。
だが潜入捜査中の身で自分の立場を悪くするような単独行動はできない為、臓器売買のことは諦めかけていた。
だがこの女のおかげでどうやら大手を振って調べることができそうだ。


 「いいですよ。僕も力になります。何か良い作戦でもあるのですか?」
安室はラスティーに協力することを快諾した。
「ここの近くにあの暴力団のアジトがあるの。
明後日奴らがジンたちと取引をしている時、そこに忍び込んでPCから情報を盗み出す」
「なるほど。なかなか大胆だ。それで、僕は何を?」
安室の問いかけにさくらはニッと笑った。



二日後———

 暴力団のアジトは、とあるホテルの一室だった。
足が付かないように場所を転々としているようだ。
ますます怪しい。
さくらの作戦はこうだ。
通気口を通って彼女は奴らの部屋にあるPCからデータを盗む。
その間、安室はなにか騒ぎを起こして奴らを引きつけ、部屋に入ってこないように足止めをすることだった。

 安室は変装をしてホテルのボーイに成りすます。
さくらからの情報によれば、ホテルの一室をアジトとして使っているのは幹部クラスの4名と組長の5名だけ。
今この時間、組長はジンたちとの取引に出かけているため、組長と護衛要員の幹部3名が不在だ。
つまり、部屋には1名しかいない。
安室は変装用のマスクの下にインカムを付け、さくらからの「準備OK」の連絡を合図に部屋のドアをノックした。

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (7月8日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 限界を迎えて5、麻じゃなくて、朝です。 (7月8日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。小説は書いて消しての繰り返しです。全然書けない日もあったり、タイピングが間に合わない程言葉が溢れたり。そういう時に変換ミスが出やすいです。気を付けていますが書くのも校正も1人ですから気付かぬことも多いです。 (7月6日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会4、洗出じゃなくて、新出です。何故、一ヶ所だけ誤変換があるのですか。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会3、徹じゃなくて、 透です。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aki | 作成日時:2019年7月17日 19時

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