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恵まれた能力 ページ24

炭治郎side

女の子を連れて、Aに文句を言いながら歩く事十数分。

「! A、多分あの家だ」

「ほんとか!?」

ようやく彼女の家を見つける事が出来て、俺たちはお互いの手を勢いよく打ち鳴らす。

近づいてもいいのかと聞かれたけど、今のは不意打ちじゃないから大丈夫だ。

撫でるのは禁止だけどな。

「おかげで助かったよ、ありがとな炭治郎」

「それだ!それもやめてくれ!」

「どういう基準なんだ...」

即座に反応したら、尚更難しい顔をされてしまった。

けど俺も初めての事例だし、慣れるまでは我慢して欲しい。

「というか、勘がいいなら察せるんじゃないのか?」

思い出しながら、俺は気になってAに尋ねる。

「さっきだって、Aが何となくで選んだ「行き止まり」の道が近道だっただろう?」

いくら自信があるとはいえ、あんな大きく行き止まりの看板がある道、そうそう自分からは行けないぞ?

ましてや何となくだなんて。

「いやまぁそうなんだけどさ...」

怪訝な顔をする俺に対し、腕を組んで悩み始めたA。
次いで俺の方を見ると、呆れたような顔でため息を吐かれる。

...なんだか分からないけど無性にムカつくな。

「お前みたいに万能じゃないんだよな。百発百中当たるって訳でもないし」

「え、じゃあさっきの行き止まりは...」

「あぁ、下手したら通れなかった」

「えぇ...?」

Aのあまりの適当さに、俺は柄にもなく狼狽える。

俺はそんな賭けに付き合ってたのか...?
そりゃあ信じろとは言われなかったけど。

「大体なんだよ鼻が効くって。最強じゃねぇか羨ましい」

「なんだ藪から棒に」

そして悩んだかと思えば突然Aに責められて、俺は訳も分からず首を傾げる。

というか、なんで怒られてるんだ俺は。

「そりゃあ確かにいい事もあるけど、万能とまでは言えないぞ?」

むしろ鼻が良くて困る事だってあるんだから。

対抗するように話すと、じゃあと例えを要求してきたA。

どんな事が困るのかを聞かれ、俺は考えるべく目線を上げながら口を開く。

「そうだな、例えば...」

そして続けようと隣を見れば、そこにはAが、聞き漏らさないためか俺の近くまで寄ってきていて。

「はぁ...」

思わずため息を吐いて俯くと、なんだよと不満そうな顔をするA。

どうやら未だに分かってないらしい。

(今まさにそうなんだけど...)

察しが悪いのもやめて欲しいなと思いつつ、俺は「なんでもない」と答えたのだった。

任務達成問題発生→←純粋適応外



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設定タグ:鬼滅の刃 , 男主 , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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みかん - もう公開はしないのでしょうか…凄く見たい…また公開にするような機会があることを願ってます!非公開にした理由が深いのなら作者様はこのコメント無視して頑張ってください!! (2022年1月9日 12時) (レス) id: bc2584c695 (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - 素晴らしいの一言に尽きます...素敵な作品で楽しく読ませていただきました。最新頑張ってください。陰ながら応援してます...(´∀`) (2020年10月18日 22時) (レス) id: 000b312b5b (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - まだ(# ゚Д゚) (2020年3月10日 17時) (レス) id: 4d4917b86c (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - 続きまだ? (2020年2月29日 20時) (レス) id: 4d4917b86c (このIDを非表示/違反報告)
佐藤悠真(プロフ) - 微笑ましいに尽きますね。いつもホワホワしながら読まさせていただいております。更新頑張ってください。楽しみに待ってます。 (2020年2月18日 0時) (レス) id: 44efc3fddb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Syu | 作成日時:2020年1月16日 21時

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