出会いの予感 ページ12
(さて、なんかいかした一言でもかますか)
そしたらこの空気も少しは変わるだろ。
なんて悟り開く位にはメンタルやられてるからね俺。
なんなら一周まわって楽しくなってきたわ。
未来の武器日輪刀って決めてたけどやめてはんだごてにしようかな。うわそれめっちゃウケるんだけどやべぇ。
「A、お前.....!」
なんて末期もいいところなレベルで現実から一人逃避を決めこんでいると、突然俺の方に顔を上げだした父。
次いで息子の両肩をがしっと掴むと、嫌な予感のしている俺に向け何とも煌びやかな視線を送り始める。
「俺と一緒に町に行こう!」
「えっ」
「三日後には出るからな!それまで練習だ!」
「いや待って何の!?」
えまさか鍋!?ここに来てまだ鍋のくだり引っ張ろうってか!?
びっくりすぎて逃避から戻ってきたわ!!
(全力で断りたい!!......が)
困った事に、毎日鍛えてめちゃくちゃ鋭くなった俺の勘は「父に従え」と言っている。マジかよ。
えいいの?信じちゃうよ!?
俺お前(勘)の事めちゃくちゃ信じてるんだからね!?いつもありがとう大好き!
(て事で従います)
自分の勘にはちょろい俺である。
実際これでなんかいい事あったら完全にこの勘のおかげだし。
もし間違ってたらその時は発狂しながら鍋両手にその辺駆け回るから大丈夫(何が)
真の才能はこの優れた勘や運であって、決して鍋でないってのを証明してやるいい機会だ。
(これで鍋の才能とはおさらばだぜ!)
といういかにもアホな結論(この時かなり疲れてた)に至った結果、俺は父の提案を飲む事にしたのだった。
****
そして練習をする事三日後。
「おぉ.....!」
初めて訪れた未開の地に、俺は思わず感嘆の声を上げる。
俺にもついに町デビューの日がやって来たとはな.....大人になったもんだぜ(小並感)
そしてやっぱり練習というのは鍋の修理でした。
ですよね。あの流れ的に当然ですよね。
そりゃあもうしっかり習いましたよ。将来全く必要ないけど。
この三日で知識も腕も大分上達したからね。
全然嬉しくないけど。
(とはいえ、やっぱり来て正解だったな)
そう思えてるのが唯一の救いだ。
いくら学生やってたとはいえ、こっちの地理や街並みにはてんで詳しくなかったし。
この少し離れた町までの山道が分かっただけでもかなりの収穫といえる。
まぁ特訓の時間削られた件についてはかなり根に持ってるけどね。
ひたすら鍋直して勉強して......思い出すだけで泣きそう。
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みかん - もう公開はしないのでしょうか…凄く見たい…また公開にするような機会があることを願ってます!非公開にした理由が深いのなら作者様はこのコメント無視して頑張ってください!! (2022年1月9日 12時) (レス) id: bc2584c695 (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - 素晴らしいの一言に尽きます...素敵な作品で楽しく読ませていただきました。最新頑張ってください。陰ながら応援してます...(´∀`) (2020年10月18日 22時) (レス) id: 000b312b5b (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - まだ(# ゚Д゚) (2020年3月10日 17時) (レス) id: 4d4917b86c (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - 続きまだ? (2020年2月29日 20時) (レス) id: 4d4917b86c (このIDを非表示/違反報告)
佐藤悠真(プロフ) - 微笑ましいに尽きますね。いつもホワホワしながら読まさせていただいております。更新頑張ってください。楽しみに待ってます。 (2020年2月18日 0時) (レス) id: 44efc3fddb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Syu | 作成日時:2020年1月16日 21時