検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:2,906 hit

第弐話 ページ4

Aサイド

その人は気を失っていたので勝手に刀を借りた


緊急事態なので許してほしい



そして僕は鍛練してきた剣術で鬼の頸を斬った


何故頸を斬ったのかは其処まで覚えていないが、頸ならば直ぐに死ぬのではないか、とでも思ったのだろう



その判断は正しかった


鬼は其のまま塵になって消えた


村の人達の生きている気配が…しない…


捨てられた僕にも優しくしてくれた皆


僕は鬼の頸を斬ることが出来たのに


間に合わなかった


救えたはずなのに


救えなかった


不甲斐なさに涙が溢れた



御免なさい


村の皆を助けられなかった


御免なさい


何も恩返し出来なかった


苦しませてしまった


…死なせてしまった



自分を、どうしても責めてしまう



すると



「う"ウ……」


呻き声がした


あの知らない人だ



近くに駆け寄り、大丈夫かと問う


「お、鬼…は…?」



『僕が殺した。勝手に刀を借りて御免なさい』



そう言うと


「そっ、か、君が…ごめん。間に、合わなかった。鬼を…倒せなかった…」



…何故謝るのだろうか


僕の疑問を察するかのようにその人は言葉を発した


「本当は…俺が鬼を、倒さなければいけなかった。それが、仕事だから…

俺は、もう長くない。その、刀…君が持っていてくれ。そして、出来れば、鬼殺隊に入って…ほしい」


図々しいと思うが、俺の分も鬼を狩って欲しい


頼んだ


そう言ってその人は事切れた


まだ、名前を聞いていなかったのに




ああ、目の前で尊い命が散った


僕は一度に沢山失いすぎた



もう、悲しいという感情が、ない


まるで、この事で一生分の悲しみを使いきったかのようだ



そして、彼が言っていた


<鬼殺隊>と言うものについて調べ始めた

第参話→←第壱話 



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 原作沿い?
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

琥珀ーコハクー(プロフ) - きなさこさん» ありがとうございます!!まだ全然話書けてないですけど、そう言っていただけて嬉しいです…更新頑張ります! (2019年9月26日 1時) (レス) id: 48740399e6 (このIDを非表示/違反報告)
きなさこ(プロフ) - 更新お疲れ様です!設定が好きです!! (2019年9月26日 1時) (レス) id: cfdcdd41a2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:琥珀ーコハクー | 作成日時:2019年9月25日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。