おはようリドルside ページ31
コンコン
扉を叩いてみるが返事はない
「ご主人様から入室の許可はいただいております」
「分かった。A入るよ」
一応声をかけて部屋に入った
Aの薄暗い部屋には光る蝶がヒラヒラと飛び
机には分厚い本が開いたままでその横には羽ペンが転がっている
本当に遅くまで仕事をしていた様だ
ベッドに目を移すと規則正しく上下に揺れている
「…A」
ベットに向かって声をかけてみるが返事はない
僕はベッドサイドに立ってAの顔を覗き込む
いつもニコニコしてるAの寝顔はとても新鮮だ
「A…朝だよ」
少し大きめに声をかけたが起きる様子はない
顔にかかるAの髪をゆっくりと上げてみる
「…Aって黙っていれば綺麗だよね」
今まで思ってはいたがAは整った顔をしてると思う
しかしいつもの話し方や仕草でそれはただの宝の持ち腐れになっている
「ご主人様はお綺麗ですので男性からのお誘いも多いのでございます」
ビーズは自慢げに僕の隣で言うけど僕はそれが気に入らない
「坊ちゃん何を！？」
イラッとしたのでAの頬を摘んで伸ばしてやった
『ッ！いたたた…な、なんだ？？』
パッとAの頬から手を離すと
Aは頬をさすりながら起き上がった
『えらく乱暴な起し方だね。リドル』
「Aがすぐに起きないからだよ」
『そうなのかい？何か思念的なものを感じた気がしたんだけれども』
「そんなものないよ。いいから早く起きなよ」
僕はそう言ってAに背を向けるとAは後ろで大きな伸びをしているのか漏れるような声が聞こえてくる
そんな声を聞きながら僕は自身が子供だなと思うAは僕が不機嫌なのは分かっているだろうし
『リドル』
「なに？…ッ！？」
ガバッと音がして布団が宙を舞う
気がつけば僕はベッドにAと向かいあって寝転んでいた
どうやらAが引っ張ったようだ
「いきなり何するのさ」
『ははは…』
笑い声をあげるAの手をほどき僕は起き上がるとAは頭に手を当ててベッドに肘をついて僕を見ると
『起こしに来てくれてありがとうリドル。朝一番から君の顔が見れて嬉しいよ』
「……」
目を細めて笑うAに僕の胸にあったドロリとした感情が流される
シャッと音を立ててビーズがカーテンを開けるとその笑顔はより一層輝いて見えた
「寝坊だよ」
『そうだな』
平然と言うA
「…おはよう。A」
『おはよう。リドル』
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兎凪(プロフ) - 更新頑張って〜❤️応援してます❤️ (2021年10月5日 15時) (
レス) @page49 id: b4c6408c6f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 続き気になります。更新頑張って下さい。 (2020年11月22日 0時) (レス) id: 26f37e78f0 (このIDを非表示/違反報告)
たたた - お話とっても面白いです！！！けど名前変換がほぼ機能してません！！！ (2020年11月20日 0時) (レス) id: 6bf73bd8a0 (このIDを非表示/違反報告)
由利香(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってくださいね！ (2020年11月7日 12時) (レス) id: 4865437acd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅澪 | 作成日時：2020年11月2日 1時
