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その後もいろんなアトラクションを回ったりして気付けばあっという間に夕方になっていた
「じゃあ、最後にあれ乗ろ！」
紗奈が指差したのは大きな観覧車
「おーいいやん。」
「なんか最後って感じすんなあ。」
「うわ、でっか。」
なんてみんなが口々に言う中、木全くんだけは何も言わず、観覧車をじっと見つめていた
「A。」
「ん、なに？」
「木全くんと二人で乗っといで！」
そう紗奈がこそっと言ってきたのと
「翔也！Aちゃんと乗ってきや！」
と、碧海くんが言ったのはきっとほぼ同時だった
「え、」
「え、って。嫌なん？」
「そんなことない！」
木全くんは慌ててそう言っていたけど…
え、待って？
私今から木全くんと2人で観覧車に乗るの…？
「「「いってらっしゃーい！」」」
何故かみんなに笑顔で見送られてなんだかとても気恥ずかしい
「あ、うん。行ってきまーす…」
私と木全くんはみんなに見守られながら観覧車に二人で乗り込んだ
とりあえずお互い向かい合う形で座ったけど…
「…」
「…」
何を話したらいいかわからなくて、しばらく沈黙が流れた
せっかく木全くんと2人きりなのだから何か話さなきゃ
とにかくこの沈黙を打破したくて、勇気を出して言葉を絞り出した
「今日は楽しかったね！」
「…うん、そうだね。」
「時間が過ぎるの、本当にあっという間だった！最初は知らない人が3人も来るって聞いてちょっと不安だったけど、祥生くんも碧海くんも汐恩くんもいい人で良かった！」
私は話すことに必死になっていて、少し悲しそうにしている木全くんの顔なんて視界に入っていなかった
「…俺は？」
いつもの元気で優しい声とは違う
少し拗ねたような、そんな声
「え？」
「俺のことは、名前で呼んでくれないの？」
「え、あ、…」
木全くんの方を見れば少しいじけたような顔をしていた
3人のことは名前で呼んでと言われたからそう呼んだだけだけど、ここで呼ばないのも変、だよね…
「翔也…くん。」
恥ずかしかったけど勇気を出してそう言えば、先ほどまでの顔が嘘のようにぱあっと明るくなった
「俺も…Aちゃんって呼んでいい？」
「あ、う、うん…」
「えへへ…ありがとう、Aちゃん。」
…なんで名前を呼ばれただけでこんなにドキドキするんだろう
翔也くんに聞こえちゃうんじゃないかってくらい心臓がうるさくて、胸が苦しい
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咲彩(プロフ) - ○○さん» お褒めの言葉ありがとうございます！めちゃめちゃに嬉しいです…！ゆっくりにはなると思いますが頑張りますので今後もぜひ見てください…！コメントありがとうございました！ (2021年8月25日 16時) (
レス) id: 56598a6d46 (このIDを非表示/違反報告)
○○(プロフ) - Iberis大好きで何回も読ませてもらってて、いつか木全くんでお話書いてくれないかなあって思っていたので嬉しすぎます！！！咲彩さんの書く作品が大好きです！！これからも楽しみにしてます！ (2021年8月25日 14時) (レス) id: 9e1f16d5e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲彩 | 作成日時：2021年8月12日 23時
