押せば成る【影山飛雄】

７- 恥じれば照れる ページ26

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影山くんから猛烈アプローチを受けるようになってからしばらく経った。

もうだんだん慣れてきて、帰りも当たり前のように
2人並んで帰るし(その他部員付き)、男バレ以外の烏野高校生徒にも多少は広まっているらしい。

なんなら「付き合ってるの？」と聞かれる回数も増えて、否定するのが面倒くさくすらなってきた。



「もう付き合ったほうが楽な気がしてきた…」

影山「！？」

「ひとりごとだからね」



小さく呟いたはずなのに、ドリンクを飲むのをやめてまでこちらに勢いよく振り向く影山くん。

部活の休憩中というこの短い時間でさえ、私の隣をしっかりキープしている。



影山「俺と付き合ってください！！」

「ヤダよ、今から洗濯しにいくから」

影山「そのあとでいいんで！！」

「ドリンクも作らなきゃだから無理ー」



菅原「どういう会話だよ」

旭「告白って洗濯で断れるもんなのか…？」



冷静にツッコむスガと旭の後ろでギャハギャハ爆笑している田中と西谷。

いつのまにか烏養監督や武田先生にも知られてて、「影山はお前次第で調子が動くから頼んだぞ」と言われてしまう始末。

大型犬の飼い主じゃないんだから、こんなに懐かれても困るしか選択肢ないんだけれども。

…それもこれもすべて、



影山「？」

「…ふ、」

影山「なんで笑ってんすか？」

「ううん」



ストレートで純粋な、後輩のせい。


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