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『なっ、なにっこれ』

「なにって、印みたいな?」




キスをされた指には赤い糸が付いていた。
まって、左手の薬指って結婚指輪(糸?)じゃないっ!


何度目だろう、この子から赤面させられるのは。
きっと何も考えていないだろう少年は、たしろぐ私の薬指を楽しそうにいじっている




『なんで左手の薬指なの...?』




恐る恐る聞いてみると先程よりも怪しい笑みを浮かべながら、椅子に座り、前のめりになっていた私の肩をトンっと軽く押した。
私の体はそれに従い背もたれに倒れる




「俺のモノっていう証♡ 結婚指輪とたいして意味はかわらないでしょ?」




変わると思います.....................。

なんだろう、もう話についていけない。
これ以上の事は突っ込まないようにしよう、と思いながら先程まであったことを一から思い出す




助けるってどうやって?

この少年は何者だろう?

まず名前は?

何故ここにいて、私のことを知っているのだろう?

考えれば考えるほど謎だらけ。




『ねぇ、私、君の事何も知らない。』




ふと、口が勝手に動いた。




「俺はAの事なんでも知ってるよ」




え?、と顔を上げると少年は私の周りを囲うように、椅子の背もたれに両手をついた。なにこれ、椅子ドン的な?

少年は顔に穴でも空くんじゃないかと言うくらいまじまじと見てくる。

私は恥ずかしくなり、思わず目を逸らした




「名前も、年齢も、クラスも、今まで何があったかも」




淡々と話す少年は、私のことを全て見透かしているようでムズムズした




「あ!あとねー」




急にぱぁっ、と顔が明るくなった。
なんだろう嫌な予感...

さっきまでの重い空気は一気に消え去り、すっっっっごく楽しそうに手の指をうねうねさせている




「身長とー、体重とー、それとね!バスt((((」




なんでそんなプライベートなことまで知っているんだ。
聞いていて恥ずかしくなった私は最後の言葉まで言い終わる前に突き飛ばしてやろう。と思ったのだが何故かタイミング良く少年の頭目掛けてどこからか本が飛んできた。




うわ、痛そう...






いつの間にお気に入り人数が増えていて驚きました...!
皆さんありがとうございます(´;ω;`)
評価もしてくださりとても感謝しております!!
今年は実習だらけで更新が遅なるかもですが気長に付き合っていただけると有難いです。

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志果(プロフ) - 本が飛んできた!?!??!?!? 花子くん登場か!?ヒャッホーーいい←←← (5月5日 8時) (レス) id: 39134d5a55 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - めちゃくちゃキュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年5月1日 11時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
うさぴょん - 私が好きなタイプのお話でした! いや〜、、、よかった……(*^O^*) (2022年3月2日 16時) (レス) @page7 id: 6ca6fc7885 (このIDを非表示/違反報告)
6hvhOTlK9Kw9Yn0(プロフ) - めちゃくちゃ最新楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年6月25日 0時) (レス) id: af1dccaee4 (このIDを非表示/違反報告)
みいさあきい - 続きが気になって夜しか眠れないww (2020年9月26日 14時) (レス) id: 3840a519e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しめじ | 作成日時:2020年2月4日 0時

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