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病み上がりかつ部活帰りの女子中学生に気づかれる程度の尾行をしているのなら、立派な能力値を持った人には思えない。わざと尾行をばらすメリットもない。
この仮定が正しいならば、隙さえつけば相手の目から強引にくぐり抜けられるはず。
ただ引っ掛かるのは、相手が武力能力未知数の大人だということ。そしてスパイは一人ではない、という可能性。
あの男の人の頭はよくなさそうに見えてしまったが、武力行使に出られると状況はきっと不利になる。本当にエルドラドの手の者なら、近未来技術を駆使することも考えられる。
なるべく自然な動作で振り返って、精一杯に眼球を動かした。
僅かな数秒で確認できるものはそう多くない。この道の通行人が私たちだけ、というのもあまり良い条件ではない。
とはいえ、考えていたってなにも変わらない。
頭だけ動かしたって時が過ぎていくだけ。
相手の目的も、私たちの住所が筒抜けになっているのかも分からないが、このまま帰宅するのは安全ではない。どこかであのストーカーの目をくぐり抜ける必要がある。
「黄名子」
気付けば、お互い足取りがゆっくりになっていた。
「私があの男をひきつけるから、その隙に家に帰って」
「ひきつけるって、Aはどうするの」
「鬼ごっこする。しつこかったら、石で必殺技でも打とうかな。ボールのように扱えるか分からないけど、なんとかなるよ。だから、」
「嫌やんね！」
大丈夫だから。だから逃げて。
その意味を込めたい、受け取ってほしいのに、最後まで言わせてくれない。黄名子が私の手をとった。強い意志を反映しているかのような握力に、歩みが止まる。
止まってしまったら、不自然だ。そうは思っても、どうしてヒトはあたたかい手に安心してしまうのだろう。
「Aが危険な目に遭うやり方なんて絶対いや！ うちは許さない。この手も絶対に離さない」
「……でも」
特有の話し方さえ解く気迫に、目を逸らした。
動かした目線の先──私の住むマンションのある一室の前に、見覚えのある姿が見えた。私の部屋の前だ。
「あ……」
幸運にもその人が振り返った。距離はあるけれど、目が合ったように思えた。
口だけ動かして伝えた。伝われと願った。
──『たすけて、うしろ』。
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見卯＊..+*(プロフ) - 宮野冬姫さん» お返事遅れてごめんなさい🙇♀️ ヤム・ハ・メラハの件については修正を入れて姿を消していますが、そのうちまた出てくると思います。関連は薄いですが、その時は葉王に思いを馳せながら読んで頂けると嬉しいです......☺️ (2022年9月7日 20時) (
レス) id: e1b9a46973 (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - 今気づいたけど、葉王って……ﾌﾟｰｸｽｸｽ← (2022年8月24日 15時) (レス) @page24 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - もちろんイナズマイレブンシリーズについても……グヘヘ(( (2022年8月24日 15時) (レス) @page24 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - 語り合いたいですぅ！！ (2022年8月24日 15時) (レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - そうだったんですか！マギを知ってるなんてメチャクチャ嬉しい！！！ (2022年8月24日 15時) (レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：見卯＊..+* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miumiu01/
作成日時：2022年7月19日 20時
