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第135錠 ページ45

目を恐る恐る開くと、鼻先が触れそうな距離で止まっていた

安室さんの表情はやはりどこか苦しそうで、悲しそうな


私は安室さんの頬に手を触れると、安室さんは驚く


A『…どうしてそんな悲しそうな顔をするんですか?』


安室『っ!…この状況で良くそんな事を』


A『今触れられる時に聞かないと、またいつ居なくなるか分からないので

…これ以上安室さんを疑いたくないです』


安室『疑いたくない、か…』


安室さんはそう言うと私と距離を置き、手を引き起き上がらせた

そして再び私の頬に手を触れた


安室『…君はどうしてそこまでしてこちら側に踏み込もうとするだ』


A『ぇ…っ』


考える前に、安室さんにキスをされる


でもそれは以前されたものとは違く、優しいキスだった

何度も角度を変えられ、少し苦しくもなったけど

心の中の苦しみは少し薄れていくような感覚だ


薄らと目を開けて見ると、安室さんの青い瞳と目が合った


あぁ、この目は私の知ってる安室さんの目だ


A『っん…』


安室『っ…さっきの質問の答えですが』


目を合わせながら話す安室さん

その目は真っ直ぐと私を見ている


安室『君が少しでも僕に対して疑いがあるなら、それが答えです』


A『っ!…ずるいですね、そんな答え方』


安室『フッ、そうですね、ただこれだけは覚えてて下さい』


そう言うと、再び安室さんが優しく触れる程度のキスをした

安室さんの手が私の体のラインをなぞり、くすぐったく変な声を出してしまった


A『っひゃ』


安室『そういう顔や反応は他の人には見せないで下さいね

それに、僕も男なので』


A『っ…今の安室さん、いじわるですね』


安室『フッ、それが安室透という人間なんです』


安室さんに手を引かれ、体を起こされる

さっきまでのことが恥ずかしくなり、つい顔を晒してしまう



"それが安室透という男"



そんな答え方されると、私の中でまた疑いが出来てしまう


A『(安室さんは分かってるのかな、私がそれについて知ってる事…)』


安室『さ、もう寝ますよ』


安室さんに背中を押され、お休みなさいと言われ私はベットへ戻った

まだ熱を帯びた唇には、バーボンのお酒の苦く甘い味が残っていた


A『(あんな事、言わないでよ…//)』










"『そういう顔や反応は他の人には見せないで下さいね

それに、僕も男なので』"



















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リイナ(プロフ) - 睦月 蓮さん» コメントありがとうございます!LiSA大好きでライブも行きます笑! (2021年11月2日 11時) (レス) id: 6035cdbe01 (このIDを非表示/違反報告)
睦月 蓮(プロフ) - 初めまして!いつもどうなるんだろうってドキドキしながら読んでます。LiSAさん好きなんですね!私も大好きです! (2021年10月16日 12時) (レス) id: 170d46157d (このIDを非表示/違反報告)
リイナ(プロフ) - みぞれさん» コメントありがとうございます!あたたかいお言葉嬉しいです(´-_-。`)これからも頑張らせていただきます! (2021年10月5日 20時) (レス) id: 6035cdbe01 (このIDを非表示/違反報告)
みぞれ(プロフ) - とても面白くてついつい一気に読んじゃいました!更新頑張ってください!これから楽しみにさせて頂きます! (2021年9月27日 20時) (レス) @page6 id: 976162990d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リイナ | 作成日時:2021年9月26日 15時

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