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―404号車内
伊「さ！あと5時間！頑張ろ〜〜」
今日の伊吹はやけに張り切っている
いや、今日に近づくにつれてだんだん浮かれていた
志「やけに機嫌がいいな」
浮かれる理由に薄々感づいてはいる
本当は聞きたくもない
伊「んふふ〜、これ終わったらAちゃんとご飯行くんだ〜」
志「･･････そうか」
嬉しそうに笑う伊吹の姿に、昔のAの姿が重なった
―“え!?日帰り旅行連れてってくれるの？ホント？嬉しい!!!”
――――――――――――･･･
ふと一瞬昔の事を思い出していると、隣で浮かれた伊吹の呟きが聞こえた
伊「Aちゃんってお酒飲めるのかな〜？」
志「、、、強くないから3杯以上は飲ませるなよ」
伊「ふ〜ん、そうなんだ。よく知ってんね」
俺の返答に、少し疑ったような表情でこちらを見てきた伊吹
志「同じ班だった頃によく全員で飲みに行ってたんだよ。」
俺は咄嗟に誤魔化すようにそう言った
――――――････
“おい、それくらいにしとけ”
“やだ！もっと飲める！”
“ダメだ。”
“一未くんのケチ！”
“飲みすぎたら帰ってすぐ寝るだろ？”
“だって眠くなるし”
“折角2人で過ごせるのに･･･寝られると困る”
“････もしかして寂しかった？”
“････あぁ。だから今後Aは3杯までな。”
“んふふふ、分かった。一未くん可愛いとこあるよね〜”
普通に生活しているだけで
至る所で過去を思い出してしまう
何年経ったと思ってるんだ
いい加減、俺も忘れろよ
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作者名：狐 | 作成日時：2020年9月16日 17時
