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第5話
こんなに嫌われて、毎日しくしくするくらいならいっそ本当に大嫌いになれたらいいのに。何を言われても、どんな目を向けられても好きって気持ちが一ミリも減らない。減ったって顔を見たら、声を聞いたらすぐ増える。
あの日以来、ぱったり口をきいてくれなくなったベッキョン。夜3人でコンビニ寄ったり、ご飯食べたりもしてない。何かと理由をつけて参加しない。
そして月を跨ぐともっと会わなくなった。午前中多めの私と反対に、新しいプログラムを担当することになったから午後多め。すれ違っても目も合わない。
さすがにジョンデ君もこれは異常だ、何かあったなって感づいたみたい。でも直接触れては来ない。
「Aもう終わり?お疲れ」
「お疲れ〜。今日はなんか疲れたから早く寝る」
「うん、そうしな。ちゃんと食べて寝てね」
「ありがと。じゃあ、お疲れ様でした〜!」
お疲れ様でした〜って色んな方向から聞こえる。でも、ベッキョンの声は聞こえない。それもそうか、今プログラムやってるや。
家に帰って寛ごうとした瞬間、あ、スマホ忘れたって思い出す。うわ〜、取りに行くのめんどくさいけど…明日休みだから、今日のうち取りに行かなきゃ。
脱いだ服をもう一度着て、ジムへ向かった。
堂々と事務所に入るのは恥ずかしいからと、少し隠れながら入るとちょうどここからジョンデ君が見える。誰かと話してるなって思ってたら、プログラム終わりで髪がボサボサのベッキョンだった。Tシャツの裾をパタパタして仰いでる。片足に重心をかけて、なんだか態度はよろしくない。
「来月から変えろよ絶対」
「でも…A以外に出来る奴いないし」
「じゃあ俺が講習受けに行くから予約しといて」
「お前がやんの?うそだろ〜」
今、二人の話題に私の名前が上がってなかった?何話してるんだろう、なんか揉めてる感じ?気になるし、これでベクと話せるようになるかもって勇気を出して近づいてみた。
「私がなーに?」
「えっ」
「うぉっ、なに帰ったんじゃないの?」
「忘れものしちゃってさ…」
「あーあ、あった?」
「あったよ」
主にジョンデ君が会話をしてくれてるけど、何の話してたかは教えてくれない。気になる…。ベッキョンは肩に掛けてたタオルで頭を拭いて事務所から出ていった。
やっぱり全然話してくれない。
何で期待なんかしたんだろう。
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こむ(プロフ) - ひなさん» ツイッターですが、してないんです〜!なんだか手に余してしまいそうで……でもそう言っていただけるのならいつか作ってみたいなぁ〜と思いました(*^O^*)その際は是非フォローお願いしますね!!笑 (2018年6月10日 14時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ひなさん» ひなさま(´;ω;`)めっちゃ嬉しいです〜(´;ω;`)そんな風に言っていただけるとは…ベッキョンお待たせしました!ご期待に添えることはできましたでしょうか(*^^*)?こちらこそ、いつも読んでくださるひなさまが大好きですよぉ〜!本当にありがとうございます!! (2018年6月10日 14時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ウラツク離れしている作者さんがいる中で、更新してくださるこむさんが大好きです、、!いつもステキなお話ありがとうございます( ; ; )質問なのですが、こむさんはツイッターをしていらっしゃったりしますか?お話のアカウントがあればフォローさせて頂きたいです! (2018年6月6日 18時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - こむさんのお話大好きすぎます( ; ; )終わってしまったのが悲しいです、、、( ; ; )いつもベッキョンのターンを今か今かと待っていたので、最後にきて本当に嬉しかったです、、! (2018年6月6日 18時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - さあやさん» コメントありがとうございます!(*ToT)嬉しいです〜!セフンのお話の続き、思ってたのと違うし長い!ってなりそうなんですけどそれでも良いですか…?(´;ω;`) (2018年6月6日 18時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こむ | 作成日時:2018年5月4日 20時