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ガラッとドアを開ければ教室内にいる生徒の視線が刺さる。でもすぐ何事もなかったようになった教室でも早歩きで席に戻った。
「どうかしたの？」
ユラちゃんがびっくりした顔でくるっと振り返った。席替えをした今私は窓側の席で、前にはユラちゃん、後ろはキムジョンイン、隣がジュンミョン君という、正直言うとなかなかの良席だ。
「いやっ……何でも」
ユラちゃんは一番仲が良いけど、先生のことは言ってない。
昼休みが終わりに近づくと教室に人が増え出す。キムジョンインとジュンミョン君も一緒に戻ってきて『次物理かぁ』と教科書を探していた。
くるっと後ろを振り向くと、パックジュースを飲んでいたキムジョンインが目を見開いた。
「なに？」
「……」
ああ、誰かに聞いてほしい！知ってる人はキムジョンインだけ！信用してる。でも、キムジョンインにはちょっと話しづらい。
「次物理だっけ」
「……うん…」
「……何か言いたいことがあった？」
首を横に振り、前に向き直る。
後ろで『なんだったの？』と笑っていた。
物理の授業中は絶対集中！と決めている。だけど今日ばかりは頭の中が落ち着かなくて、授業をするチャニョル先生を見れなかった。板書も中途半端。その分、ノートの隅に私の願いをたくさんかいた。これじゃあ先生のひとつめの願いが叶わなくなっちゃう…と思いつつも止まらない。
先生としたいこと。先生に叶えてほしいこと。
たっくさんある。ありすぎてひとつに絞れない。叶ったときのことを考えると悶えてしまう。足をバタバタさせるとジュンミョン君が『どうした？』と心配してきた。
そんなものだから、誰かが黒板で問題を解いている間、先生が教壇から動き出したのにも気付かなかった。背中をキムジョンインがつついてきたのもわからない。
チャニョル先生のことばっかり考えてた頭を、パコンと問題集で叩かれた。
「いっ、は……？」
「は？じゃない。授業に集中しろ」
ものすごく高い位置から厳しい目が見下ろしてくる。
今は紛れもない鬼チャニョルだ。
「……」
でもその目が、私の目からちらっと動いてノートの隅を見た。落書きをじっと見てる。やばい。だから咄嗟に手で隠したけど、間に合わなかったらしい。
先生がもう一度私の頭を、丸めた問題集でパコンと小突いて教壇に戻っていった。
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こむ(プロフ) - 花さん» ありがとうございます！パスワードがかかった作品は公開終了となっており、お教えしておりません。すみません！ (2021年10月5日 20時) (
レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - そらぬこさん» 攻防のときから！長らくお付き合いくださりありがとうございます！このあとの話も更新しましたので、まだお付き合いいただけるようであれば、ぜひ読んでくださると嬉しいです！ありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - omatsuさん» 遅くなってしまい申し訳ありません…。最高のひとことをありがとうございます！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - よーこさん» よーこさんありがとうございます！めちゃくちゃ遅くなってしまいすみません。あたたかいコメントに胸が熱くなりました；； (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ギョンちゃんさん» 大変遅くなってしまいましたが、こちらこそ読んでくださってありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年10月16日 19時
