涙は誰かの免罪符 ページ1
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秋晴れ麗しい今日、迎えたのは体育祭。学年関係なく４ブロックに分かれて点数を競う。体育祭で種目の中には男子は応援団、女子はチアガールとして演舞をする応援合戦がある。その種目は３年生だけで、青春を全部注ぎ込むレベルで本気。休み時間や放課後は部活がない人たちで集まって応援合戦の練習をした。
練習中、そこらで恋話が咲きまくっていながら参加できなかったのは少しだけ寂しく思った。そもそも私に話しかけてくれる女子は少ないし。
でもユラちゃんと一緒に衣装作りをするのはすごく楽しかったし、ほとんど毎日キムジョンインとジュンミョン君と四人で一緒に帰ってたし、たまにたこ焼きを食べに寄り道したりして、私なりに高校生としての青春を過ごせて嬉しかった。
一方で、最近チャニョル先生は忙しいらしくてお店に顔を出さない。私は私で放課後応援団の練習とかで準備室に行くことが出来ず、家の手伝いなんかも出来てない。高校生活を初めて楽しく思えて充実していた分寂しさはあまり感じなかったけど、先生がこのまま来なくなっちゃったらどうしようっていう不安は心のどこかにあった。
「次の競技Aちゃん出るよね……？」
「ん？あ、そうだ」
「行かなきゃじゃん！」
「行ってくるね。タオル預けていい？」
「もちろん。頑張ってね！これが終わったらお昼ご飯だよ！」
「え、何その応援」
ユラちゃんの気が抜ける応援を受け、リレーに出る生徒の集団に混じった。男子の部と女子の部があって、男子の部で出るキムジョンインはアンカーらしい。私に近寄ってくるなりハチマキを渡してきた。
「なに？」
「これ結んでほしい」
「……」
そのくらい自分で出来るようになれよと思いながら、腰をかがめてくれたキムジョンインの小さな頭にハチマキを巻いてあげた。
「ありがと」
「頑張ってね」
「うん。てか、鬼がスタートラインにいるよ」
「知ってる」
よーいドン！の合図を出すらしく、スタートラインの白線を綺麗に引き直しているチャニョル先生。ジャージ姿で、首にはホイッスルをぶら下げている。さすがに鬼として嫌われていても、あんなビジュアルを見た女子たちが『鬼かっこよくない？』と話してるのも、もう何日も前から知っている。
先生が私たちに集合を掛けてきた。
ぞろぞろと集まり、第一走者の男子達が並ぶ。
「フライングは失格な」
それだけ言うと、会場のアナウンスに従って空に向けたピストルの引き金を引いた。
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こむ(プロフ) - 花さん» ありがとうございます！パスワードがかかった作品は公開終了となっており、お教えしておりません。すみません！ (2021年10月5日 20時) (
レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - そらぬこさん» 攻防のときから！長らくお付き合いくださりありがとうございます！このあとの話も更新しましたので、まだお付き合いいただけるようであれば、ぜひ読んでくださると嬉しいです！ありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - omatsuさん» 遅くなってしまい申し訳ありません…。最高のひとことをありがとうございます！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - よーこさん» よーこさんありがとうございます！めちゃくちゃ遅くなってしまいすみません。あたたかいコメントに胸が熱くなりました；； (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ギョンちゃんさん» 大変遅くなってしまいましたが、こちらこそ読んでくださってありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年10月16日 19時
