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そろそろ行かなくちゃって言おうと思ったらベッキョンが「そろそろ行こうか」って言ってくれて解散した。すごく楽しい時間だったから名残惜しくて、ちょっとしんみりしてたらベッキョンに手を引かれた。



「迎えって、いつものとこに来てんの?」
「え、うん」
「じゃあ送る。でもその前にちょっと来て」



連れていかれたのは、学内は授業中ってこともあって人影の少ない小さな校舎の廊下。階段の下は薄暗くて、何もない。

そこへ押し込まれてベッキョンを見たらぎゅーって抱き締められた。学校なのに、もしかしたら誰かに見られちゃうかもしれないって焦ってるのが分かってるのか「誰も見てない」って耳元で囁いた。




「今ここでもっかい」
「…え?」
「ベッキョンずっと好きだよってやつ」
「…………」
「言って」



言わないと解放しないって、なんだかセフンみたいなことを言うベッキョンの背中に腕を回して、密着した胸へ呟く。




「ベッキョンのことずっと好きだよ」



あの日から今までずっと好きだし、今からこの先の未来もずっと好きだよ。それは変わらない。




背中に回っていた手が、片方だけ頭に登ってきた。いとおしむように撫で、肩から離れた顔が近くで見下ろしてくる。ベッキョンの垂れ目は、いつもは見えないくっきり二重の線が見える。ぎゅうっとなる心臓に耐え兼ねていたらこの前みたいに優しく唇を重ねてきた。何度もするから、もう体が爆発しそう。





「止まんなくなるからおーわり」




さっきまでの表情と雰囲気ががらっと変わって、明るく可愛らしく笑った。私はそんなに早く切り替えができなくて、はぁっと息を漏らした。



「また、外出許可とって」
「……うん、いつ?」
「取れそうな日全部」
「…わかった。頑張るね」
「ん。いこ」




いつもの場所へ向かうと見慣れた車が1台停まっている。今日はお迎えに来てから長い時間待たせてしまったから、ちょっと小走りで向かうとセフンが降りてきて頭を下げた。



「じゃあ、またね」



少し離れたところで手を振るベッキョンに手を振り返していたらすっとセフンが間に立って遮ってきた。



「お入りください」
「あ、うん」




外出許可取れる日、たくさんあるといいなぁって思いながら窓の外を見つめていた。そんな私をセフンが見つめていたとは、運転手しか知らない。

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設定タグ:EXO , セフン , ベッキョン   
作品ジャンル:恋愛
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こむ(プロフ) - ぺとみさん» なんだって…?!書いている身としてすごく嬉しいお言葉をありがとうございます。いいんですか?私の好きにしちゃっても!なんでもいただいてくれるのなら、心置きなくやらせていただきます!笑 不味かったときは何も言わず笑っていてください(* ^ー゜)笑 (2018年7月30日 0時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ぺとみさん» すみません嬉しさのあまり本音が;ω;でも催促してるわけでも急かしてるわけでもすみませんなんて言わせるつもりもないんです〜;ω;ぺとみさまの気が向いた時にいただけるのが一番嬉しいです。私の言葉はあまり気にしないでくださいね;ω;ありがとうございます! (2018年7月30日 0時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ジュンミさん» ジュンミさま〜!こんな嬉しいことを伝えてくださって、本当にありがとうございます(*ToT)心の底から嬉しいです。なので、遠慮はお捨てになって!くだ!さい!控えないでください!(笑)いつでも待ってます^^占領できてます!?よかったねセフン!ベクの追従を許すな〜! (2018年7月29日 22時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ぺとみ(プロフ) - 親指動かすのにドキドキします…!!この3人を好きに料理しちゃってください!(笑)どんな料理でも美味しくいただく気満々です(^-^)v爆笑 (2018年7月29日 22時) (レス) id: 39faf143c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぺとみ(プロフ) - 待ってた〜!!なんて嬉しいお言葉…(;o;)いつもしよう!とは思うんですけどなんかすごく考えちゃって投稿のボタン押せずに今日に至ります…すみません…(;o;)でもいつもさくさく進むんだけど、単語の一つ一つが面白いくらい主人公の感情に繋がってて (2018年7月29日 22時) (レス) id: 39faf143c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こむ | 作成日時:2018年7月9日 19時

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