第八百三十一訓 ページ25
周りが呆然としている中、桂君は悠々と手に持っている盆を掲げ。かと思えば。
________ドォン、!!!!
んまい棒が、爆発した。
いや……中に仕込んでいた煙幕弾が、と言うべきか。
『っな……え、』
でもあまりに急なことに、状況が把握出来なかった。思考がぐるぐると回り、混乱してしまう。
桂君が来て、え?何で彼が、何で今、あ、周りに煙が…煙幕弾?じゃあ私達を逃がしてくれようとしているの?なら早くしないと、でもどうしよう今私動けないし……ダメだ、足でまといになっ____
______グイッ、
「……よく耐えた、Aは毎度ながら我慢が過ぎるな」
『っあ、』
軽々と優しく持ち上げられる体。すぐ近くで聞こえる中性的な声。すぐ近くにある、憎たらしいほどに整った顔立ちと美しい双眸。
『____桂、君……ッ』
桂「あぁ、桂だ。遅くなって済まないな……おい、泣いてはくれるなよ。俺が泣かしているみたいではないか」
『っ、泣かないわ馬鹿……!』
桂君に優しく優しく、お姫座抱っこなるものをされていた。まあこんな状況じゃキュンキュンはしないけども。
でも……今の彼になら何度も頭を下げられる気がするな。
銀時「ヅラ、てめえなんで……」
桂「銀時、Aを頼む。手錠は外してやるから早く行くがいい」
銀時「なっ、おい!!」
『!なんでっ、桂君は、確かに君が残らなきゃ追っ手は来るだろうけど……でも君そのまま捕まっちゃ、』
どさり、と桂くんの腕の中から銀時くんの腕の中へと移動させられ、行けと促される。
でもこのままじゃ桂くんは。そのまま捕まったら______
桂「銀時、A。そう気にするな」
『っえ、』
.
「"夜明け"に会おう」
どういう、つもりなんだろうか。何か策でもあるの?それともただ単純に私たちを助けただけなの?どういう思考で君は_____
銀時「っ、クソッA行くぞ!!」
『なっ、待っ______桂君!!!』
銀時君に抱き上げられたまま通り過ぎていく景色と、遠ざかっていく桂くんの背中。
それは何よりも______逞しく見えた。
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じま。(プロフ) - えええオープンチャット!?入りたい…😭もう遅いかな…、申請送っておきます😭🙏 (3月19日 19時) (レス) @page50 id: 612ca8c02a (このIDを非表示/違反報告)
きょきょ - 夢主なんか嫌いなんすけど。弱くて弱くてもう面白くないですねw (9月25日 20時) (レス) @page24 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
リンリンゴ(プロフ) - 我等のトスィがイケメンすぎて無事に爆死いたしましたよ???覚悟してたけど思った以上にきたわ貴方の文才に感謝感激雨あられ。推しの生きろって名言よね(?)いや、虚、、、見事に想像の斜め上70℃をいったよ。守って登場するとかダークヒーローか貴様は。まじ愛す好き (2022年8月9日 2時) (レス) id: ff84f7ea91 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - リンリンゴさん» 遺して行かんでよろしいwwwwwwww面白いけどwwww今日も無事にって毎日死んでんじゃんそれwありがとうございます(?)wwトッシー楽しみにしててねん!!! (2022年8月9日 1時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
リンリンゴ(プロフ) - 書ける時はここに遺書を遺していこうと思い現在書き留めております。今日も無事に昇天いたしましたことをここにご報告させて頂きます。とーしって何ですか?貴方って人はほんとにかわいいですね??アンタ呼びもツンツン要素多めで愛しいです。次の更新トシ主役だぁぁぁ (2022年8月8日 2時) (レス) @page47 id: ff84f7ea91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2022年7月5日 20時