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ふと思った。作間くんは本当に私と付き合いたいんだろうか。
初めから脅迫まじりに言われていたことではあったけれど何となく気にかかる。作間くんが固執しているものがそれとは別にあるような気がした。
「あなたの目的って、なんなの」
ストレートに尋ねる。
「Aさんが俺の気持ちを認めて、受け入れてくれることです」
作間くんの答えも考えて取り繕ったようなものでは決してなく、ストレートだった。
認めて、受け入れること。ストレートだけど広い表現で、今ひとつ不明瞭だ、と思う。
「でも、寝ながら泣いてたので、」
「……」
「…反省しました」
泣いていた。私が。
そうか、泣いてたのか。
頭の中がめちゃくちゃになって気を失う瞬間のその前にフラッシュバックしたもの。
それを思えば、泣いていたと言われても、あぁそうか、と思うだけだった。
「あの、俺、」
作間くんが見つめる目。
いつも真率で真っ直ぐで、一番触れられたくないところを暴かれるようで、勝手に追い詰められるみたいな気持ちになっていた。
今はただ不安げに私を見る。
「…ものすごく、ひどいことをしましたか？」
反省したと言った言葉は本心からなんだろう。申し訳なさそうに、この上なく心配そうに覗き込まれて。
なぜだか胸がキュッとした。
今擽られたのはもしかしたら母性本能とかそういうものの類なのかもしれない。自分にそんなものがあったかなんて知らないけれど、でも今の作間くんの弱々しい声や表情は、ちょっと、そんな本能とやらを呼び起こさせてもおかしくないくらいに訴えかけるものがあった。
そして今更ながら、普通に服を着ていることに気づく。
時刻は最後に時計を見た時から二時間以上経っていた。
彼の手の中の紺のハンカチは何度も握り直したように皺が寄っている。
泣いていた私の涙を拭うためのものだろうか。
服を着せて、寝かせて、傍について、時々涙を拭いてくれていたと。
優しいのか何なのか、よく分からない。
作間くんのことは出会った時から今まで全然よく分からない。
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よぴ(プロフ) - パスワード教えていただきたいです（ ; ; ） (2022年1月17日 19時) (
レス) id: 5c59f9ee59 (このIDを非表示/違反報告)
いち - パスワード教えてください⁉️ (2021年9月28日 13時) (レス) id: 358f9d64ec (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - こむぎさんの作品いつも楽しく読ませていただいています。この作品を最初から読みたいのですがパスワードを教えていただくことはできますか？ (2021年5月5日 2時) (レス) id: 3b72a96203 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - どの作品も大好きです！いつもキュンキュンしながら読ませて頂いています。これからも楽しみにしています。 (2020年5月3日 21時) (レス) id: e6fd1d12b5 (このIDを非表示/違反報告)
陽依(プロフ) - 切なくて切なくて、涙が出てきました。このお話大好きです。これからも楽しみにしています。 (2020年5月3日 19時) (レス) id: 5f72745e3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2019年7月21日 14時
