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Aside
｢眠い怠い帰りたい、我が愛しのお布団に｣
｢ダメに決まってんだろ｣
何となく呟いた言葉を拾った隣の男は、そう言いながら俺の頭を軽く叩く。
なるべく小さい声で呟いたつもりだったのだが、隣の男には聞こえていたらしい。
隣の男、基、副寮長は先程から俺が呟く度に頭や背中を叩くのである。
｢入学式とかなんで出なきゃいけないんだよ。そっちで勝手にやってくれればいいのに｣
｢あのなぁ…。新入生の引率とか歓迎会とか、やることは山ほどあんだよ。仮にも寮長なんだからしっかりやってくれ｣
｢俺別に望んでなった訳じゃねぇんだけど。そもそもなんで俺なの？全員頭沸いてんだろ｣
そう、俺は今寮長という役職を担っている。
そんな面倒くさいこと何でやっているのかというと、少し前学園長室に呼び出された日のこと。
また何時もの説教かと思っていたら、学園長からは思ってもみない言葉が飛んできた。
｢君にオクタヴィネル寮の寮長になって欲しいのです｣
｢は？｣
思わず低い声が出たのは許して欲しい。
｢君、この前マレウス・ドラコニア君と決闘したじゃないですか｣
｢あぁ、マレウスと喧嘩してコロシアム半壊したやつね。覚えてるよ｣
｢それで現寮長が怖気付いてしまって。君に寮長の座を譲るから自分には一切干渉しないで欲しいと言ってきたのですよ｣
｢はぁ？何それ、そいつふざけてんのか？一発締めてくる｣
｢ちょ、ちょっと待って下さい！話は最後まで聞いて！｣
学園長室から出ようとしていた俺を学園長は必死で引き止めた。
｢流石に寮長の一存で決める訳にはいきません。それに書類が増えますし…(ﾎﾞｿｯ)｣
｢おいコラ学園長｣
｢ｺﾞﾎﾝ、ですので寮生に表を募り、次期寮長を決めてもらおうと思いまして。それなら君が選ばれる確率も減るでしょう？あぁ、私なんて優しいんでしょう！｣
胡散臭い笑顔で言われても説得力皆無なんだよなぁ。
まぁ、問答無用で寮長になるより少しでも可能性があった方がいいかもな。
｢わーったよ。但し俺は一切手伝わねぇからな｣
｢はい。ですがもし君が選ばれた時は潔く書類にサインして下さいね｣
｢へいへい｣
後日、俺は無事寮長に選ばれ、ニッコリ笑顔の学園長に渡された書類にサインした。
こうして晴れて寮長になったわけである。
因みに、書類を渡す時学園長の笑顔にムカついた為、書類を顔面に押し付けといた。
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べにも(プロフ) - アカバさん» ( 'ω')ﾋｪｯ… あ、ありがとうございます…！更新速度あげられるよう頑張ります！これからもどうぞご贔屓に…(ﾉ_ _)ﾉ (2020年8月7日 17時) (
レス) id: c6b3d29b82 (このIDを非表示/違反報告)
アカバ - 初コメ失礼します！面白いです！これからも体に気をつけて更新頑張って下さい！ (2020年8月6日 0時) (レス) id: 25e6345673 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べにも x他1人 | 作成日時：2020年6月8日 19時
