千夜一夜絵巻～二人の国王～ (ページ25)

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忍び寄る影ページ25

A「チャンミン？」

チャンミン「……。」

定例会が終わってから何だか元気がない。

詳しい内容はよく知らないけど、本国から二人の弟である王様が来るから、その間、ユノの城に私だけ行くように言われた、けど…。

A「どうしてもあっちに行かなきゃだめ？ここに残ろうか？」

チャンミン「……だめだ。」

子供みたいに拗ねた態度。
背中向けて。
そんな態度でだめだって言われても素直に行けないよ。

A「何がだめなの？ここに残ること？ユノのとこに行くこと？」

チャンミン「お前意地悪……っ！？」

背中を向けたチャンミンの振り向きざまにキスをした。

A「どこにいたって私は変わらないよ。もうチャンミンに全て奪われちゃったもん…私の身体も心も…」

この世界に来てまだほんの少ししか経ってないけど、おバカなとこも、えいちなとこも、それでいて、いざって時は強くて私を守ってくれる……

A「ん……チャンミン…っ」

最後まで言い終わらないうちにチャンミンが重なってきた。

仕切りも何もないオープンな部屋。

最初は恥ずかしかったけど、今ではそんな恥じらいもなく反響する自分の声すら気にならなくなった。

それだけチャンミンと睦み合うこの時間は私にとって最高に幸せを感じるかけがえのない時…

そしてそれはチャンミンしか与えられないもの…

チャニョル「迎えに来たけど時間かかりそうだな(苦笑)」

セフン「そうですね。コーヒーでも淹れましょうか？」

チャニョル「ああ頼む…何だよ。何のまね…」

セフン「(後ろから首筋に短刀を突きつけながら)お前こそ誰だ…」

チャニョル「誰って(笑)」

セフン「チャニョルはコーヒーなんて飲みません。昔、毒を盛られた事があるので。」

チャニョル「へえ(笑)そうなんだ。それは知らなかったよ…」

セフン「っ？！」

ポケットからスタンガンを出しセフンにあてる。
怯んだセフンに何度もスタンガンをあてる。

セフン「チャンミン…様…っ」

と一言いうと意識を失う。

気絶させた後足を持ってズルズルと引き摺り、かんぬきのかかる部屋に入れ、本物のチャニョルと並べて閉じ込める。

チャニョル「大人しくしてろよ。」

ベリッとマスクを外す。

キュヒョン「フッ……(ニヤ)」