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丸「ほれ、運転手さん、新丸山会の信条言うてみ」

突然組長から話を振られた運転手さんは可哀想なくらいテンパってる

「は、はい、一、人を殺さない、二、金は金持ちから、三、麻薬及び向精神薬取締法には違反しない、です!」

丸「よくできましたー」

雛「あっそう、銃刀法は守らんの?」

サラッとマルの胸ポケットに手を突っ込んだけどマルが完全に気を許してるなんて珍しい
ただの同級生ではないみたいや

雛「ほれ」

オモチャでも扱うようにマルの胸ポケットからオートマチックピストルとサバイバルナイフを取り出す

丸「じゃあ信条四、臨機応変に」

倉「今作ったやん」

丸「でもフレキシブルは大事やで?」

雛「ていうかこれ絶対オモチャちゃうやろ?」

マルから奪った武器を慣れない手つきで触ってる様子は見てるこっちがハラハラする

丸「こっちは危ないからぼっしゅ〜」

マルがピストルを取りあげて胸ポケに戻す

雛「あぁー、本物の拳銃触ってみたかったのにぃ」

丸「触ったことないんやったらなおさら触らせれませーん」

今度はサバイバルナイフを見つめてはキャップを取ったりつけたりしてる

雛「これ切れるん?」

丸「切れるよ、それも危ないから返してね」

そんなアホな会話を聞いていると、ようやく事務所に着いた

倉「ほら、着いたで」

さっきと同じく運転手くんと協力して手早くゴキブリをガレージ横にある倉庫に運び込んで椅子に2階にある倉庫に放り込んでから、組長室に戻る
何やら昔話をしてる2人、中学時代の思い出話にでも花を咲かせてるんやろう

丸「あ、おかえり」

倉「ゴキブリ倉庫に運んできたでぇ、よう眠ってるわ」

雛「ひぇっ!?ゴキブリ!?」

コーヒーのマグカップを両手で持ったまま飛び上がるからソファにこぼれてるし、マルはそんな信ちゃんを楽しそうに笑ってる

丸「さっきまでドデカいゴキブリがトランクに詰められてたんやでぇー」

雛「ひーっ、ムリムリムリ、やめてぇやぁ」

ほんまに引き攣って怯えた顔をしてるのが面白い

倉「絶対勘違いしてると思うけど虫じゃないからね?」

俺も余ってるお湯でコーヒーを淹れてマルと2人が座ってるソファの向かいに座る

雛「虫じゃない…?」

マルがティッシュでこぼれたコーヒーを拭き取って丸めたティッシュをゴミ箱に投げ入れる

丸「僕らのシマで勝手に恐喝、クスリ、売春とかの行為に手ぇ出すやつらをゴキブリって呼んでんねん」

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作者名:コーヒー豆 | 作成日時:2018年4月11日 17時

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