ピリオドマン (ページ29)

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少し止まってた足音は、真っ直ぐに机の裏側へと向かってくる
エアガンをジーパンのポケットに引っ掛けて手汗を拭いてピストルに持ち替える

男の姿が見えた瞬間、撃ち込んだけど外した
覆面を付けてたから誰か分からへんかった

倉「はぁ、っ？」

後頭部に冷たい銃口が当たって死んだ、と思ったけど、後ろにいた錦戸が呻き声を上げて倒れる音がした

亮「うあー！クソッ！もう、エアガンいややわぁ…」

振り向く余裕はないけど信ちゃんの荒い息の音が聞こえる

倉「信ちゃんありがとう」

信ちゃんがおらんかったら完全に脳みそぶち撒いて死んでたわ
信ちゃんのエアガンでもこの至近距離なら相当のダメージを与えれたはず
ていうか錦戸ゾンビ並みにしぶといやん、アイツなんやねん、バケモノかよ

一発銃声がして覆面男がソファの後ろに隠れた

丸「裕ちん、覆面似合ってないで」

どうやら気配からしてマルと渋谷がこの部屋に帰って来たらしい
1人が足を引きずってる
そしてさっきの覆面男は横山か
ソファの後ろにいた男が覆面を投げ捨てる

倉「信ちゃん、向こうのソファ行くで」

横山が隠れてるソファと対面のソファの後ろに移動する
移動の隙にマルと渋谷の方の様子を伺うと、足を引きずってるのは渋谷の方やった
ソファの後ろに倒れてる山本はお腹に銃弾が命中したらしく血の海が広がってる
もう止血する意味もない

マルがエアガンで渋谷を怯ませながらソファの後ろに来る

倉「渋谷の足、やったん？」

丸「大谷がやってくれた、そろそろ終わらせるで」

マルの手首に巻かれたハンカチは真っ赤に染まって血がポタポタと落ちる

丸「動脈掠ったみたいやねん、もうそろそろ意識飛びそう」

倉「ここバケモンばっかやな…」

動脈掠ってなんでそんなアクティブやねん
マルが、尻ポケットに突っ込んでた拳銃を安全装置を外して信ちゃんに渡す

丸「左手の片手ではさすがに拳銃は使われへん、大倉エアガン2丁の弾詰めて」

手早くマルのと俺のにBB弾をジャラジャラと装填して蓋をして床に置く

丸「こっから3分間撃ち続けるからその間に横山を片付けて」

倉「分かった」

完全に青ざめてる信ちゃんやけどグリップを握る手は震えてない

雛「、いける」

渋谷が足を引きずりながら横山側のソファの裏に移動する音がする

丸「大倉、3カウント合図して」

倉「うん、いくで」

深く息を吸い込んだ

倉「3、2、1」