ピリオドマン (ページ24)

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倉「信ちゃん見てたら悪い親に育てられてないことくらいわかるよ」

雛「ほんま？初めて言われたぁ」

少し嬉しそうな信ちゃん
確かにその感じやといつもあんなお父さんで大変やねぇとか言われてきてたんやろな
いつもより少しだけ多めの食材を買い込むと大きい袋が２つできた

雛「めっちゃ買ったなぁ、大家族みたい」

倉「ほんまに、俺らって周りから一体どう見えてんねやろ？」

雛「今からホームパーティーする人、とか？」

倉「それおもろいなぁ、パーティーっぽい食材なんも買ってないけど」

街灯の下、道を歩く
東の空はもうほとんど夜になった
俺の利き手が空くように悪いけど信ちゃんに2袋とも持ってもらって米を左手で抱える

雛「今何時なん？」

スマホの画面を見ると17:50になってる

倉「もうちょっとで6時」

雛「こわいなぁ」

倉「できるだけ早よ終わらせるから、信ちゃんは多分殺すなっていう指示を受けてると思うからできるだけ危なくなったら顔を見せた方がいいよ」

雛「そっか」

倉「もしどうしようもなくなったら自分の名前を言いながら両手を挙げて降参したら助けてもらえると思うわ」

雛「もしもとか言わんといてぇや」

倉「頭の片隅にだけ置いといてな」

雛「なぁ、拳銃ってどうやって使うん？」

倉「え？」

雛「念のため、もし俺しかおらん状況になって、拳銃が一つ落ちてたらって考えてもええやろ？」

倉「そやな、まぁスライドを引いて安全装置外して引き金を引くだけやけど、もし使ってる途中の拳銃が落ちてるとしたら引き金を引くだけで大丈夫」

雛「そうなんや」

倉「ほんで絶対両手でしっかりグリップを握って真っ直ぐに構えて撃つってとこかな、もし片手しか使えへんねやったらグリップの出来るだけ上を持つと衝撃が少なくなるねん」

雛「エアガンも？」

倉「うん、片手でも十分撃てるとは思うけど両手で持った方が命中率は上がるから、弾が出る反対の方向に反動で衝撃が来るからそれに備えるってとこかな」

事務所に戻って11時まで寝とけって言われたからご飯だけ食べた
寝る場所を探そうと組長室に戻るとソファに信ちゃんが寝転んでる
寝てるかと思って静かに向かい側のソファに寝転ぶと目がぱちぱちと開いた

倉「ごめん、起こした？」

雛「うんう、目ぇつむってただけ…」

倉「寝れへん？」

雛「んー、まだ7時すぎやし」

倉「それもそやな、目ぇ瞑っとくだけで休憩にはなるからゆっくりしとき」

雛「うん」