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丸「短期戦やね」
倉「そうやな、長引けば長引くほど俺らの方が不利になるし」
丸「ちなみに、向こうは信ちゃんさえ奪えれば良いけど僕らは信ちゃんを守り抜かなあかんから防戦一方やから早よ終わらさなあかんからやで」
マルに説明された信ちゃんが頷く
雛「なるほどな」
倉「はよ頭の首を取らなあかんってことやな」
丸「こっちから攻めるしかなさそうやね」
倉「そのためにはとりあえず横山の居場所を把握せなあかんけど」
丸「むっずっかしいねぇー」
バタンとソファにもたれこんだマル
こんな分かりやすい抗争に発展したのは初めてやから全っ然どうすれば分からへん
雛「ていうか首取るって殺すってこと?」
丸「できるだけめんどくさいから殺したくはないよね、後処理も大変やし逮捕されたないし」
倉「1ヶ月再起不能な大ケガがベストかな」
丸「多分ケガくらいやったら向こうが病院に言い訳して勝手に治療してくれるから僕らは何もせんでいいし」
雛「意外と現実的な問題やねんなぁ」
丸「そうやねん、後味も悪いし呪われそうやし」
倉「あと特攻するとして信ちゃんはどうするん?事務所に残しとくのも怖いし」
丸「そうやでな、なんせ僕らは母数が少ないから二手に分かれるとしんどいし」
倉「しかも多分向こうは実弾やろ?」
丸「武器がどんなもんかってのが怖いね、機関銃とかも持ってないとは言い切れへんから」
倉「わりと詰んでるやん」
丸「とりあえず明日の0時ちょうどはないと思うんやけどなぁ、向こうは長引かせたいやろうし」
コンコンとドアがノックされる
マルがドアを開けると安田さんが入ってきた
安「大変そうやねぇ」
丸「相変わらず耳が早いねぇ」
机の向かい側に座ってる信ちゃんをジェスチャーで呼び寄せると耳を傾けてくれたとこに小声で喋る
倉「できるだけ喋らんといて」
不思議そうな顔をしてる信ちゃんやけど頷いてくれる
情報屋ってことは向こうにも情報を売ってるってことやから下手なことは喋られへん
丸「来てくれたってことはなんか手土産用意してるんやろ?」
安「用意できたらよかったんやけどね」
俺の隣にまるで友達のように座った安田さん
安「久しぶりにピリピリしてきたやん、俺も稼ぎ時やわ」
丸「早かったけど横山さんとこは今から行くん?」
安「そうやなぁ」
意外とすんなり答えた安田さん
相変わらず心の中は全く読めへん
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作者名:コーヒー豆 | 作成日時:2018年4月11日 17時