個性：剛翼の彼女は海賊になる (ページ27)

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ビビさんの声が届いた。

人々は戦いをやめた。

これで、ビビさんの国はかえってくるんだ。

「たしぎさん、クロコダイルのところへ。」

そう言う私の方を驚いて見る、たしぎさん。

「はやくアイツ、監獄にぶち込んでやって下さい。アラバスタの人々は、そうすると安心だろうから。」

もう、この国の平和を脅かす存在はなくなるのだから。

「あなたが行かなきゃ誰が行くんですか。私じゃ、私たちじゃダメですもん。海賊ですから。」

たし「しかし、クロコダイルを倒したのは...」

「それでも、ですよ。」

私はもう、ここじゃあヒーローを名乗れないから。

「...私の背中やったら、安心させられん。」

そんな思わず口から出てしまった呟きを拾ったたしぎさんは、ハッとして部下の人達に指示を出し始めて、クロコダイルの元へ行った。

「...さて、私はみんなのとこ行ってみるか。」

さっきみんながこっちの方に行くの見えたなぁ、なんて思いながらその方向に向かうと、皆が無防備に寝っ転がって寝ていた。

「疲れてんのかぁ...私も、そろそろ疲れたや。」

アドレナリンドバドバだったからかさっきまでは動けてたけど、実は背中めちゃくちゃ痛い。

あんな爆発受ければ背中だけじゃなくて全身痛いもん。

そんな事を思いながら私もその場に倒れ、眠りについた。