尊重できないもの 42 ページ43
「あの…大丈夫ですか…？」
綺麗な声とともにいつのまにか閉じていた僕のまぶたが開く
『……？』
目の前には女の子かと思うほどの男の子が洗濯物を入れるカゴを持って立っていた。
ネクタイが赤なのできっと1年生だろう
『えっと…ごめんなさい洗濯物取り込むのに邪魔ですよね僕。失礼しますね』
なんて言ってその場を立とうとすれば「ちょ、ちょっと待ってください」なんて焦った顔で言われる
まだ重たい体をゆっくりと動かし男の子の方を向く
「その、邪魔じゃないので座っていて大丈夫ですよ」
「それから…」と言って男の子の足元にあったカバンから保冷剤を出しそれを僕の手に置く
『えっと…』
急に保冷剤を手のひらに乗せられ困惑してしまう僕
「あっ、えっと、その。目が少し腫れていたので泣いていたのかなと…それで…その…僕が洗濯物取り込むまでの間だけでも冷やして貰えないかと……その…そのまま教室に戻ると色んな人に心配されかねないかと…」
「あっ、えっと、お節介だったらすみません！」なんて、僕のことを思ってしてくれた行動だと理解する
目の腫れか、そんな事でも周りに迷惑かけちゃうんだな。
その上、また自分のこと後回しにして人のこと優先して…。
いい事だけど自分のことを第一に考えられないならそんなことしないで欲しい…きっと夏目くんはそういうことを伝えたかったんだろうな…
『ありがとうございます…えっと…お名前を聞いてもいいですか？』
お礼を言おうとしたが名前がわからず頭にハテナが浮かんでしまう
「僕、紫之創っていいます。1年生でRa*bitsに所属してます！」
と、元気よく教えてくれるので僕も元気よく名前と学年を言う
『僕は藍田恋です。2年生ですよろしくお願いします紫之くん』
「はい！僕、藍田さんのこと大好きなんです！この前のライブも見ました、幻想的でそれでいて夢とか色んな素敵なものに包まれてて、本当幸せでした！」と僕の手を握る紫之くん
『ありがとうございます、紫之くん』
「あ、僕の方が年下なのでタメ口で大丈夫ですよ！」
『わかった。よろしくね紫之くん、それから保冷剤ありがと』
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Dell(プロフ) - ★さん» 初めまして、コメントありがとうございます。当作品の主人公は女の子です。ボクっ娘 となります。注意喚起しておりませんでした申し訳ございません！ (2021年1月26日 17時) (
レス) id: 84f4d254db (このIDを非表示/違反報告)
★ - 1つお伺いしたいのですが主人公は女の子ですよね？何故一人称が｢僕｣何ですか、、？ボクっ娘ですか？！ (2021年1月22日 13時) (レス) id: 0324f0d530 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Dell | 作成日時：2020年7月3日 20時
