5時 ページ34
〜智side〜
ふわりと、後ろから包まれ
下腹部に回り込んだ白い腕に
鼓動が止まない胸中を翻弄されながらも
天邪鬼な己の心が徐々に
満たされていくのを感じていた。
「あんた少し痩せた？
抱き心地悪いんだけど。」
「本音を言え。」
「本音なんですけどね。そーいえば、姫は？
どーせ、今日も連れてきたんでしょ。」
「…あいつなら、別室で待機させてる。
いい加減その呼び方やめろ」
「あんなに、この呼び名に相応しい人間は
私は他に知りませんけどねぇ？」
卑しく笑いながら、そっと離れていった
華奢な後ろ姿を睨みつける。
こいつが言う姫とは、翔のこと。
和は、昔から俺に実直に仕える召使いである
翔の事を痛く気に入っている様だった。
俺の許嫁であるこの男に確かに翔も心を開いて
接しているようだった。
「あんなに、似てるのにどうして
中身はこんなに違うかねぇ。」
「…俺が知りてえよ。」
そう。俺と翔は何故か風貌が瓜二つ。
身長は俺の方がやや上だが、仕事中に時折見せる
日常生活の仕草や我が王国の象徴である
大広間の大鏡に写るルックスは
まるで生き写しの様に似ている。
…性格は似ても似つかないが。
・
中央に置かれた台座に腰を下ろし
窓越しに広がった国の情景。
光を司る黄の国は、科学や医療。
幅広い文明の発展を施してきた
アモノス・リリーきっての頭脳の原点とも言える。
地面に這いつくばり、食料を求める愚民共の
欲にまみれた紛争が絶えない青の国とは
まるで正反対の世界だ。
そんな奴らの税が、搾り取られていく瞬間が
俺は毎回滑稽で仕方がない。
…とそこで。ふと我に返った。
至る所に性能の限界が計り知れない人工知能やら
人間の様に動くロボットやらが忙しなく
配置されている、和の部屋を見渡すと
俺の記憶に微かな違和感が生じたのだ。
心なしか、いつも以上に…
「…なぁ。今日何かあんのか？」
「どーいう意味です？」
「何故、お前1人なんだ。
家臣はどうした。」
家臣は愚か、城に訪れてから
コックの1人も目にしていない。
先程まで廊下で待機していた案内人も
いつの間にか、忽然と姿を消していた。
いつもなら、息をつく間もなく
あれよあれよと茶菓子やら紅茶やらを
慌ただしく運んで来るというのに。
部屋には、2人以外の気配はまるで感じなかった。
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daygiow - すみません、前にリクエストした悪ノ娘は王女が翔さん、召し使いが智さんでお願いしますm(__)m (2018年5月13日 14時) (
レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
daygiow - 星羅*さん» 了解です！楽しみです(^q^) (2018年5月13日 14時) (レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
星羅*(プロフ) - daygiowさん» daygiowさん、お久しぶりです♪今回は初の試みでした！お気に召して頂けて嬉しいです！了解です！次回のお話が終われば以前頂いたリクエスト、悪ノ娘パロディを書かせて頂きますね！いつも有難う御座います( ；∀；) (2018年5月13日 14時) (レス) id: 5f21451705 (このIDを非表示/違反報告)
daygiow - すみません、翔ちゃんが嵐さんになついてです。すみませんm(__)m (2018年5月13日 13時) (レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
daygiow - こんにちは！かわいい舞賀家をありがとうございます(^q^) 私も翔さん受けが大好物で・・・・・！リクエスト失礼します！ 嵐さんのコンサートへ行って嵐さんになついて智にいがショック受ける話お願いしますm(__)m (2018年5月13日 13時) (レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星羅
| 作成日時：2018年4月4日 15時
