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「それでキスしたの……?」
お願いされたら、誰にでもキスできるの?
少しムッとして思わず睨むと、快斗は慌てたように「いや違う。違う訳でもないけど……違う!」と叫んだ。
「唇じゃなくて頬!だったの!」
「頬ぉ?」
確かにどこにキスをしていたかは見えなかったし頬と言われれば頬のように見えた気もする。
「後でAには謝ろうとも思ってたし、別に頬ならいっかなーって」
「よ、良くないよ!」
私の中の独占欲というものが私自身を苛立たせる。
本当はまだ彼のことが好きなのだ。
青子ちゃんは私より何倍も可愛いから、キスなんてされたらそれこそ気が変わってしまうんじゃないか。
そう思うと目の前にいる大好きな彼でさえ信用できなかった。
「……おめー、もしかして嫉妬してんのか?」
目を点にしてこちらを凝視する目の前の彼。
「へっ?ち、違うから!」
ついムキになって怒鳴ってしまったが、それは逆効果で。
「へーぇ?ふーん?」
いやらしくニヤつく快斗。
全くこいつ、反省してないのか。どちらかといえば悪いのはそっちだろう。
「調子狂う……」
涙目になる顔を腕で隠しつつそんな声を漏らす。
付き合っていた頃も、いっつもこんな感じだった。
快斗といると何故かこうなってしまう。
「……今でも俺はお前が好きだよ」
不意に、男らしい低い声が耳に響く。
バッと上げた顔に、不覚にも熱が集まるのが分かった。
「っ本当に?本当の本当は、青子ちゃんが好きだったりし」
唇に むにっとした柔らかな感触。
残りの言葉はそれに遮られて行き場を失った。
快斗の整った顔がドアップで目に映る。
キスされたことに気付くと、既に赤く染まっている顔が更に熱を集めていく。
「っん……」
リップ音を響かせながら何度もキスをする快斗。
恥ずかしくなって肩を押すと、彼は名残惜しそうに離れていった。
「これで分かっただろ?……俺はAが好きだ」
いたずらっ子のようにニヤリと笑う快斗。
いつも余裕がある彼だけど、珍しくも耳が真っ赤に染まっていた。
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ラッキーアイテム
トランプ銃
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーパートナー
黒羽快斗
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みっ(プロフ) - 未来ーミクーさん» 楽しんで頂きありがとうございました!次作も今週くらいにできる予定なので、是非そちらもよろしくお願いします! (2020年1月14日 20時) (レス) id: 623dd5745c (このIDを非表示/違反報告)
未来ーミクー(プロフ) - 面白かったです!!私までもが熱くなりました。今でも体中が熱いです。更新頑張ってください! (2020年1月13日 19時) (レス) id: 6e3b9846a0 (このIDを非表示/違反報告)
みっ(プロフ) - 星麗奈さん» 時間かかってしまって申し訳ないです!やっと完結しました〜 (2020年1月13日 9時) (レス) id: 623dd5745c (このIDを非表示/違反報告)
星麗奈 - 続き楽しみにしてます! (2020年1月6日 21時) (レス) id: 3e044ff672 (このIDを非表示/違反報告)
みっ(プロフ) - 実桃さん» ありがとうございます!更新頑張りますので楽しみにしててください! (2019年12月19日 7時) (レス) id: 069a13c367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みっ | 作成日時:2019年12月14日 15時