虜 ページ47
もう隠しきれない。この想い。
A「私も、好きです。」
言ってしまった。
いつもの如く、だよね〜と言おうした照くんの動きがピタリと止まった。
『え？今なんて。』
A「私ね、照くんが好きだったよ。ずっと」
『え。どういう事？理解できない。
だったらなんであの時…』
A「釣り合わないからだよ。」
私はキッパリそう言った。
A「照くんと私では住んでる世界、見えてる世界全てが違う。だから、上手くいくわけない。」
A「そうなんだって、
思ってた。
いや、思ってたっていうより言い聞かせてたって言った方がしっくりくる。」
照くんとは釣り合わない。
そう、自分に言い聞かせてたんだ、私は。
照くんを好きになるのが怖かったから。
叶いっこない恋だったから。
『なに…それ。』
はぁ、と照くんはため息をついた。
ずっと嘘ついてたから、もう嫌われただろうなあ。
『俺、言ったよね？もし俺と釣り合わないって考えてるならそんな考えやめてって。』
A「うん。あの時、図星だった。
だから声を荒らげてほんとだと思ってもらおうとしたの。私は照くんを好きではない。それを貫き通すと覚悟したから。」
A「でもね、無理だった。毎日増えてく好きに耐えられなくなった。私に優しくしてくれる照くんを見る度苦しいの。好きだと言ってくれる照くんを見る度に、ほんとは喜んで抱きつきたいのにぐっと堪えて、ごめんなさい。そう照くんに言うのが、もう辛いの。」
A「今までいっぱい辛い思いさせて、ごめんなさい。中途半端な奴で、ごめんなさい。」
ごめんなさい。ごめんなさい。そう言いながら泣いていると、照くんが無言で立ち上がった。
怒ってる。部屋から出ていくんだな。
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日葵(プロフ) - zinyonさん» えええええ、なんて嬉しいこと言ってくださるんですか(;_;)いや語彙力の欠片もないので伝わってるか不安やったんです(泣)はい！ぜひぜひ！読んでやってください！ (2020年3月3日 17時) (
レス) id: ba5941ee68 (このIDを非表示/違反報告)
zinyon(プロフ) - キュンキュンし過ぎて危うく死ぬところでしたw日葵さんの文章力が神過ぎて...今からフランボワーズ２読んできます! (2020年3月3日 14時) (レス) id: 12d8f12549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日葵
| 作成日時：2020年2月20日 0時
