カクテルサラダ

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電話を切って、彼女は小さくため息をついた。





「どーしたのぉ？」



みちょぱに尋ねられ、彼女は目の前にあった唐揚げを口に押し込んで、烏龍茶を一気飲みした。




「すいません、やっぱ私戻りますね」



「まじぃ！？

うん、わかったー、なんかごめんねー！気をつけて〜」





数枚のお札を置いて、彼女はそそくさ店を出て行ってしまった。





「え、え、な、何なん？何？あの人」




「あー、看護師なんだって。で、呼び出しじゃね？」



「呼び出し…」



「あの子救命センターの子なんだけど、最近夜勤に復帰した子持ちの先輩が今日子供の体調悪いって話し帰り際に聞かされたんだってー。


やっぱ先輩帰っちゃったんじゃん？大変だよねー、このまま夜勤もやるなら24時間じゃん」





まじか…看護師さんやったん。

たしかに、言われてみればそんな感じの子かも…つーかさ、





「え！みんな看護師さんなん？」



「まさか！うちらは受付と内勤の事務だしー！！」





あー…ちょっと納得…



つーか、偏見で申し訳ないけど。





整えられた爪に綺麗なネイルが施されてて、そりゃ違うよな。






そう、女の子はこうやって着飾ってる子が可愛いし、好み。





手元までは見てなかったけど、さっきの子は多分だけどめっちゃ爪短そう。




そっか、看護師か……






「かっこいーやんけ」






「え？何か言った？」





「いや、別に。菊池どの子狙ってんの？」





まさかあの子、仕事終わりに飲み会誘われるなんて思わんかったやろうな。





で、まさかの夜勤までぶっ通しの勤務とかついてなさすぎ。





一応出会いの場なのに、唐揚げ口に押し込んでお茶で流し込む女初めて見た。







ちょっと、おもしろ。

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