56 ページ6
「俺らもニューヨークやん！」
「へ？」
「温泉やで？ニューヨーク(入浴)……なんちって？」
「…寒い！！！！！」
「なんやと！？渾身のギャグやぞっ！！
つうか、笑ったな。良かったわ、落ち込んでるんかと思った」
優し過ぎ。やっぱり、勘違いじゃないのかな？
もしかしてこの前の学祭で占い師が言ってた、好きになるかもしれない側にいる人ってシゲちゃんだったりする？
「A？やっぱ落ち込んでんの？」
「え？う、ううん。全然！楽しみだね、旅行」
「なぁ。小瀧もその日程ならバイト休み希望出す言うてたし、あとは由佳に聞いといてくれるか？」
「もちろん。聞いておくね！」
TRRRR…
あと少しで家に着くって時に、私のスマホが鳴り出した。
表示されたのは、健人の名前。
どうしよ…。ここで出るのも、なんとなく凄く微妙な気がする。
「出ないん？」
「あー……うん、いいや。後でかけ直す！」
「もしかして彼氏？ほんなら、もう家すぐそこやし俺帰るけど」
「いや…こんな時間に外にいたら怒られそうだし。
でも、シゲちゃんここでいいから。
昨日もだったのに、今日もありがとう。でもちゃんと無事に帰れるから、気をつかってもらわなくて大丈夫だからね」
夜も本格的に寒くなってきたし、風邪ひかれたら申し訳ないし。
だけどその言葉に、少しシゲちゃんは悲しそうな顔をした。
「…別にさ、イヤイヤなワケちゃうよ」
「分かってるよ。凄く感謝してるし、一緒にいてくれると安心する。
…でも、私のこと送らなければ淳子ママともっと話したり出来るんじゃない…？」
すると、今度はさっきの悲しそうな顔から一転
少しムっとした顔になった気がした。
「だから、なんでそこでママが出てくんの」
「だって…シゲちゃんは淳子ママが好きなんでしょ？」
「俺の昨日の話きいてた？俺は別に、あの人のことそんな目では見てへんよ」
「でも、ママの事を好きな人を見る目で見てると思う！」
「違うって。俺が好きなのは…っ」
そこで止まってしまった。
苦しそうに、そのまま俯く。
「……ごめん、何もないから。帰るな、お疲れさん」
そのままシゲちゃんは背を向けて帰ってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 756人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくら(プロフ) - お酢んさん» コメントありがとうございます^_^シゲちゃんはこんな風に会話するのかなって想像しながら描いていますが、違和感を感じさせていないか不安でしたが安心しました。次章も是非よろしくお願いします。 (2018年10月17日 16時) (
レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
お酢ん(プロフ) - 面白くていつも更新楽しみにしています。特にセリフが好きで、表情や声色まで細かく想像出来るので、臨場感を感じながら読ませていただいてます。続きも楽しみにしてますね！ (2018年10月15日 18時) (レス) id: 4a771cb855 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - ★mmiioo★さん» まさしくその番組です笑！怖いですよね、でも芸達者で凄いなっていつも思ってます^_^ (2018年9月21日 20時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - 某番組のストーカーの動画見た！神ちゃん、こわっ（笑） (2018年9月20日 23時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - あのね、彼氏の健人君の知り合い設定で浮気してないか探られてたみたいな予想（笑）シゲちゃんとの仲を邪魔するのかなーって思ってた。 (2018年9月20日 23時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくら
| 作成日時：2018年9月10日 14時
