Happy Together 2

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ここまでの話を聞いて、神ちゃんとの本当の出会いの記憶が蘇った。





完全に忘れてしまってて、それが神ちゃんにも伝わってて苦笑いをされる。






「めっちゃ忘れてたやろ、悲しいわ」



「ごめん…でも、どうして言ってくれなかったの？初めましてじゃないよって」



「カッコ悪いやん。わざわざ自分から、助けてもらった事思い出させるのとか。



なんか知らんけど隠したくなって、大学名も留年の理由も嘘言っちゃったわ。ごめん」







別にカッコ悪く無いのに。


だけど男の子からしたら、プライドとかもあるのかな。







「バイト始めてすぐの頃、仕事終わってから何度も飯誘おうとしたんやけどさ。


夕方で終わると、めっちゃ急いでいつも帰るやろ？
何でかなって付いていってみるとオカマバーで働いてたのには驚いたわ。



さすがに、そこでは俺のは働けへんなって。




…でも、そこにも重岡か何度も出入りしてて、一緒に帰ってるのを見てなんか…負のループになってったわ。



彼氏おるくせに、遠距離やからって、なんで他の男とそこまで仲良くできるん？って。

そのポジション、俺じゃアカンのかなって」






何も返す言葉が無い。





「何か言ったら？キモいとか、最低とか…



いくらでもそういうこと思ったやろ」








そんなこと言えるはずないじゃん。




ただ、あの時思ったのはただ一つ。






「神ちゃん」



「ん？」



「ごめんね。ガッカリさせてごめん」







私の言葉に神ちゃんは驚いた顔をして



さっきの呆れたような悲しい笑顔とは違う表情を見せた。






「ズルいよな、ほんまに。




もっと嫌な女やったら良かったのに。


彼氏もおるけど、重岡の事も弄んでるみたいな。




そしたら、完全に幻滅して嫌いになれたのにな」







でもさ、神ちゃん。



今の私は、それに値するのかもしれないくらい最低かもしれないよ。

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