Happy Together 2

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なんか、おかしい。




明らかに挙動不審。




なんで？







数日振りにAをバイト先まで迎えに行って、少しバーの人たちと話して、仕事が終わったら送り届ける。







今までは無防備が服着て歩いてるみたいな感じやったけど、今夜は明らかに違う。

鞄を抱きしめて、なんか小さい物を握りしめて、小さな音や後ろから自転車に追い越される気配に過剰反応してる。








「なぁ、なんかあった？」



「な、なんかって？」



「いや…キョドってんで自分…


あ、危ないわ」



「え？ひぇ…っ！」






言ってるそばから、後ろから来た自転車との距離が近くてぶつからないように引き寄せた。



そしたらなんか、ビビってる。







「ごめん…ありがと。なんでもないよ」



「いやいやいや。何も無いヤツの反応ちゃうやん。



いいから、言うてみ？しばらく来れんかったけど、その間になんかあったやろ？」







黙ってしまったAが、ギュッと握りしめてる拳から少し紐が垂れてる。


なんとなくやけど、これ防犯ブザー？


その暇を掴んでツンツンと引っ張った。







「こんなん、必死こいて握りしめなあかんような事とか？防犯ブザーやんな」



「…うん。あのね、回覧板が来たの。



近所で不審者情報が多発してて、気をつけるようにっていう。
だから、この前から帰り道に持ち歩いてるんだよね」



「…ふーん…、物騒やなぁ。



辞めれば？バイト。さすがに遅すぎるやろ帰る時間」



「そうだけど…。でも、大丈夫！気をつけて帰るし。



だからさ、シゲちゃんも、もう良いよ？」



「何やねん、もうええって…」






何も良くないやろ。

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