アンジュ・エ・デモン 2nd

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会社行きたくない…






こんな事思ったの、学生の頃から考えても(その時は学校やけど)初めてか？






でもそんな事出来るわけないから重い足取りで出勤。






ギリギリの時間にデスクへつくと、隣の席には新婚ホヤホヤ幸せいっぱいの桐山さんが既にいた。







「おはよーさん。昨日ありがとな、二次会。余興までしてもらって、盛り上がったわ」



「おはようございます。とんでもないです、こちらこそ呼んでもらってありがとうございました」



「重岡くんかっこよかったよ。あんなにピアノできるなんて知らなかったー、凄いギャップだよね」



「お、おん。子供ん時に習っててん。久しぶりに練習したわ…」







桐山さんとは反対側の隣に座る岡野。



いつも高橋と一緒にいる同期で、色々と事情を知ってそうな感じもする。








でも、俺が高橋に嘘ついてご飯作ってもらってた事も知らないっぽいし、昨日の事も知らんのかな…？



理系女子にありがちなオブラートに包まない性格やから、知ってたら「どういうつもり！？」ってぐいぐい聞いてきそう。








営業部のデスクに目をやると、特に変わらない様子の高橋。



横には神ちゃんがおって、時々話しながら、書類やパソコン覗き込んで、たまに笑ってるのが遠いながらも伝わってくる。


ていうか、近いわ。二人の距離。








もう、俺らはあの関係には多分戻れない。


というか、はじめからあの関係とはちゃうかったな。







えーなぁ、神ちゃん…多分俺なんかこれから警戒されまくりやで









あんな風になりたいような






でも、友達と思えない俺にとっては





あの距離感は1番しんどいと思う。

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