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ついこの前来た重岡くんのお部屋。



あの日は寝起きだし、慌ててたしでよく見てなかったけど、

ちゃんと片付けられててシンプル。







「座れば?お茶入れる」


「…ありがとう…」






促されたソファーに座っていると、飾り気の無いグラスに注がれたお茶を渡された。






「ん。引っ越してあんま経ってへんから、大したもん無いわ。どーぞ」


「ありがとう…」








重岡くんは近くにあったベッドに座って、同じお茶をグイっと飲む。





…このお茶、大丈夫?変な薬とか入れられてない?

そんな心の声が伝わったらしく、重岡くんは吹き出して笑った。







「そんな警戒せんでも、何も入れとらんわ。大丈夫やから」



「分かってる!いただきますっ」







一口飲んでみたけど、特に変わりなくて心底ホッとする。







なんだろう







この人の空気感なのか、怯えてビクビクしてるはずなのに心のどこかで余裕な自分がいて。







あ、カメラとかない?この部屋。







写真や動画撮られてたら終わり…







「おい、ジロジロ人の部屋見んなや」



「あぁ、ごめん…つい」



「なぁ、高橋彼氏おるん?ところで」








まさかの質問。


いたら、あんなに藤井さんにキャーキャーしてないし今も恐怖で震え上がってるでしょ。


残念ながらいない歴はちょうど1年。








「いないよ。…重岡くんは?彼女いないの?」


「おらへんよ。おったら、女なんか泊めへんわ」


「そっか…そうだよね…」








そこで会話が止まって、なんとなく気まずい空気。






時計の針が進む音がやたら響いてて、やっぱり余裕なんか無い。不安。









「あの…私、やっぱり帰るよ」


「1ヶ月」


「は?」


「俺な、健康第一やねん」


「うん…?」


「趣味は筋トレとボクシングジム行くのと、健康管理」


「…左様ですか…」


「今までずっと実家おってさ、初めてやねん一人暮らし」


「それは、大変ですね…」


「やろ?だから、1ヶ月」


「…だから、何が?」


「俺の面倒みてや」







ニコって、天使の笑顔。







だけどこの天使、何言ってるのか分かんない。

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さくら(プロフ) - nonononさん» コメントありがとうございます^_^前作同様、楽しんで頂けるよう頑張りますのでよろしくお願いします♪只今何かが降臨中で話がどんどん浮かんでいるので、しばらくこのペースで更新できると思います! (2018年1月19日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
nononon(プロフ) - ストロベリーフィズから大好きです!とっても面白いので毎日楽しみにこのサイトを開いてます。がんばってください! (2018年1月19日 10時) (レス) id: 6b0e61c133 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 彩果さん» コメントありがとうございます(^ ^)最後まで楽しんでいただけるお話になるよう更新頑張ります!続きもよろしくお願いします♪ (2018年1月11日 15時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
彩果(プロフ) - 重岡くん好きなので、すごい面白いです!続き気になります!!更新楽しみにしてます♪ (2018年1月11日 14時) (レス) id: f75f618622 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2018年1月10日 16時

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