12 ページ12
その反動で少し鍋の出汁が飛んで、袖をまくってた私の腕についた。
「あっつ!」
「大丈夫なん?てか、アホやなぁ…」
さっきまで煮えたぎってたから当然熱くて、だけど自業自得だから我慢するしかない。
重岡くんは小さくため息をついて、冷凍庫から保冷剤を差し出してきた。
「ほら、汁ついたとこ冷すで」
「いいよ、別に大した事ないし」
「アカンて。一応女の子やろ」
そう言って顔を上げた時に目が合って、思いの外真剣
不覚にも少しだけキュンとしてしまった。
「ごめん…自分で冷やすから、熱い内に重岡くんは食べてね」
「…そか。そーやな、じゃあいだだきます。
やった、ちゃんこ鍋や美味そう!
でも、少なない?高橋少食なん?」
「え?ううん、これは重岡くんだけの分だよ」
「……高橋は食べへんの?」
「うん。さっき食べたから…」
あれ。なんか、不機嫌そうな顔をしてる気がする。
まさか一緒に食べるつもりだったとか?
いやいや、まさか…
そんな約束はしてないし。
「一人で鍋食べて何が楽しいねん」
「そんな事言われても…」
重岡くんは箸を置いて、冷蔵庫から新しいビールを持ってきた。
「追加事項」
「えっ。なに?」
「一杯つきあって。ビールでええ?」
「うん…ありがと」
プシュっと蓋を開けてからくれるとか、どんだけ…
「なぁ、高橋」
「ん?」
「美味い」
恥ずかしそうにテレビに目を向けたまま、ボソっと呟いた。
そんな風に言われたら、こっちだって恥ずかしくなってきちゃうじゃん。
「……ありがと」
テレビに目を向けたまま呟いた。
2635人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくら(プロフ) - nonononさん» コメントありがとうございます^_^前作同様、楽しんで頂けるよう頑張りますのでよろしくお願いします♪只今何かが降臨中で話がどんどん浮かんでいるので、しばらくこのペースで更新できると思います! (2018年1月19日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
nononon(プロフ) - ストロベリーフィズから大好きです!とっても面白いので毎日楽しみにこのサイトを開いてます。がんばってください! (2018年1月19日 10時) (レス) id: 6b0e61c133 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 彩果さん» コメントありがとうございます(^ ^)最後まで楽しんでいただけるお話になるよう更新頑張ります!続きもよろしくお願いします♪ (2018年1月11日 15時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
彩果(プロフ) - 重岡くん好きなので、すごい面白いです!続き気になります!!更新楽しみにしてます♪ (2018年1月11日 14時) (レス) id: f75f618622 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくら | 作成日時:2018年1月10日 16時