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その反動で少し鍋の出汁が飛んで、袖をまくってた私の腕についた。






「あっつ!」



「大丈夫なん?てか、アホやなぁ…」







さっきまで煮えたぎってたから当然熱くて、だけど自業自得だから我慢するしかない。





重岡くんは小さくため息をついて、冷凍庫から保冷剤を差し出してきた。







「ほら、汁ついたとこ冷すで」


「いいよ、別に大した事ないし」


「アカンて。一応女の子やろ」






そう言って顔を上げた時に目が合って、思いの外真剣



不覚にも少しだけキュンとしてしまった。






「ごめん…自分で冷やすから、熱い内に重岡くんは食べてね」



「…そか。そーやな、じゃあいだだきます。


やった、ちゃんこ鍋や美味そう!

でも、少なない?高橋少食なん?」



「え?ううん、これは重岡くんだけの分だよ」



「……高橋は食べへんの?」



「うん。さっき食べたから…」







あれ。なんか、不機嫌そうな顔をしてる気がする。

まさか一緒に食べるつもりだったとか?






いやいや、まさか…
そんな約束はしてないし。








「一人で鍋食べて何が楽しいねん」


「そんな事言われても…」







重岡くんは箸を置いて、冷蔵庫から新しいビールを持ってきた。







「追加事項」


「えっ。なに?」


「一杯つきあって。ビールでええ?」


「うん…ありがと」








プシュっと蓋を開けてからくれるとか、どんだけ…







「なぁ、高橋」



「ん?」



「美味い」







恥ずかしそうにテレビに目を向けたまま、ボソっと呟いた。







そんな風に言われたら、こっちだって恥ずかしくなってきちゃうじゃん。







「……ありがと」








テレビに目を向けたまま呟いた。

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さくら(プロフ) - nonononさん» コメントありがとうございます^_^前作同様、楽しんで頂けるよう頑張りますのでよろしくお願いします♪只今何かが降臨中で話がどんどん浮かんでいるので、しばらくこのペースで更新できると思います! (2018年1月19日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
nononon(プロフ) - ストロベリーフィズから大好きです!とっても面白いので毎日楽しみにこのサイトを開いてます。がんばってください! (2018年1月19日 10時) (レス) id: 6b0e61c133 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 彩果さん» コメントありがとうございます(^ ^)最後まで楽しんでいただけるお話になるよう更新頑張ります!続きもよろしくお願いします♪ (2018年1月11日 15時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
彩果(プロフ) - 重岡くん好きなので、すごい面白いです!続き気になります!!更新楽しみにしてます♪ (2018年1月11日 14時) (レス) id: f75f618622 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2018年1月10日 16時

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