私の幸せ7 ページ27
どうして…そんなこと聞くの…
やっと、心を決めたのに。
「廉くんだよ…」
そう言うと、廉くんは悲しそうな顔で微笑んで、私の髪をそっと撫でた。
「…俺のことも、もものこともなんも抜きにして…それでも一緒におりたいのは、俺なの?」
「…廉くんだって…言ってるじゃん…」
言いながら、声が震えて涙が溢れた。
息をするたびに涙が流れ落ちていく。
「ほんまのこと、今言わんと。
それで、心から笑って生きていけるん?」
「廉くんだよ…」
「俺やももに対して義務感感じてるんやないの?
一緒におらなあかん。幸せにしたらなあかんって、思ってない?」
「……」
返事ができない代わりに涙がボロボロ溢れる。
どうしてここまでストレートにものを言うのか。腹立たしく感じるほど、廉くんはまっすぐな言葉で私の心を突き刺した。
「言っとくけど、俺は、Aさんに幸せにしてもらわんでも十分幸せやで?
Aさんはどうやった?これまで幸せやなかった?」
「…幸せだったよ…」
「それはなんで幸せでおれたん?」
「…ももちゃんがいてくれた。
廉くんが側にいてくれた…」
「それだけ?
ほんまは…Aさんは…ずっと幸せやったんやろ?」
廉くんの声が震える。それでも私から目をそらさず、一旦息を飲むと、
「平野紫耀が、いつも心の中にいたから」
意を決したように言った。
978人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛 - 続きはまだでしょうか?急かしてるわけではなく、純粋にこのお話が好きすぎて続きが気になるんです!更新待ってます。 (2019年7月26日 23時) (レス) id: 88c3d5de1a (このIDを非表示/違反報告)
すこ - 引き込まれました。キャラクターたちの心情を、一人ひとり大事に大事に書かれてるように思います。切なくて、でもお互いを大切に思っていて、すごく素敵な作品だと思います。次の更新を楽しみにして待ってます。 (2019年7月4日 1時) (レス) id: ca0d230652 (このIDを非表示/違反報告)
atu66mi67yu129(プロフ) - 更新ありがとうございます。廉くんとは…ならないんですかねぇ…これからも楽しみに待ってます。頑張ってください。 (2019年7月3日 7時) (レス) id: c65eb063a4 (このIDを非表示/違反報告)
シー(プロフ) - 1から6まで一気に読んだくらい本当に面白いです!更新頑張ってください!! (2019年7月1日 7時) (レス) id: dfd347ea96 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - こんなに引き込まれた小説は久しぶりで、一気に読みました。続きを楽しみにしています。 (2019年6月11日 14時) (レス) id: e8aeac1cf5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピナパル | 作成日時:2018年10月22日 8時