それは突然嵐のようにーRen ページ2
「もも、今日は一緒に寝ようか?」
「うん!!」
帰ってきてから、お風呂に入って俺の部屋に来たもも。
もう9時過ぎやのにあんまり眠そうやない。
いつもは晩御飯食べてる途中で半分寝かけてるのに…
「もも、眠くないん?」
「うーん、寝たからー」
「ご飯食べながら?」
「食べたあとだよーベッドで寝たのー」
ベッド??
ママ友の家に行ったんか?
やから遅くなったんか…
「しょうくんのおうちのベッドおっきかったー!」
…!?
続いて出てきたももの一言に一瞬思考が止まった。
しょう?
固まってる俺を見て、ももはあっと口を押さえた。
「あー!ないしょだったのに言っちゃった!」
可愛い姿なのに、なにも思えない。
「れんれん?れんれん?」
肩を揺すられて、ももが心配そうに顔を覗き込んでることに気付いた。
「ご…ごめんな!ボーッとしてしまった!
ないしょやったんに言ったらあかんやん!
誰にもないしょやで?」
「うん…」
「…しょうくん…どんな人やった…?」
「優しいよー!力もち!あのね!しょうくん、遊園地でももが迷子さんになったときにたすけてくれたしょうくんなんだよー!」
「!?…そうなん…?」
そんな…あのときに…?
「もも、びーっくりした!テレビにも出てるんだってー!
ママ、テレビの人とおともだちだなんてすごいねぇー?」
動いてないのに、心臓が全速力で走ったかのようにバクバク鼓動してる。
ももの口から次々と放たれる情報が頭の中で処理しきれず、なんとか平静を保とうと努力した。
「そうやな…びっくりや…」
「しょうくん、もう会えないけどテレビで会えるんだよー!」
「…な…」
うまく、話せない。うまく、笑えない。
こんなんじゃあかん。ももが不安になる…。
「もも!眠れへんなら何しよか!?
トランプする?」
「うん!!もってくるねー!」
リビングにあるトランプを取りにももが出て行くと、大きくため息をついた。
「…平野紫耀…やんな…」
もう、連絡はとってないと言っていた。
なんで、会うことになったのか。
どうして、こんなに遅くなったのか。
次々と湧く疑問が溜まっていく。
「れんれんー!トランプやろー!」
「おん、何がええかな?」
「ババ抜き!」
「2人で?つまらんで?」
「いいのー!」
ももに作り笑顔を見せながらも、頭の中では嵐が吹き荒れていた。
978人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛 - 続きはまだでしょうか?急かしてるわけではなく、純粋にこのお話が好きすぎて続きが気になるんです!更新待ってます。 (2019年7月26日 23時) (レス) id: 88c3d5de1a (このIDを非表示/違反報告)
すこ - 引き込まれました。キャラクターたちの心情を、一人ひとり大事に大事に書かれてるように思います。切なくて、でもお互いを大切に思っていて、すごく素敵な作品だと思います。次の更新を楽しみにして待ってます。 (2019年7月4日 1時) (レス) id: ca0d230652 (このIDを非表示/違反報告)
atu66mi67yu129(プロフ) - 更新ありがとうございます。廉くんとは…ならないんですかねぇ…これからも楽しみに待ってます。頑張ってください。 (2019年7月3日 7時) (レス) id: c65eb063a4 (このIDを非表示/違反報告)
シー(プロフ) - 1から6まで一気に読んだくらい本当に面白いです!更新頑張ってください!! (2019年7月1日 7時) (レス) id: dfd347ea96 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - こんなに引き込まれた小説は久しぶりで、一気に読みました。続きを楽しみにしています。 (2019年6月11日 14時) (レス) id: e8aeac1cf5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピナパル | 作成日時:2018年10月22日 8時