ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ３*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ27)

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２１歳の君。３９ページ27

「別れなくても…いいんですか？」

問いかけると、高梨さんはフッと微笑んだ。

「…こんなこと言うのは、芸能人のマネージャー失格と思われるかもしれないけど、むしろ、別れてほしくない、っていうのが、私の本音。

私ね、１人の人間として、紫耀が好きなのよ。
無邪気で、まっすぐで、穏やかで、、出会ってからずっと変わらない純粋なあの子がね。

きっと、変わらずにいられたのはあなたのおかげだと思う。

恋愛をすることは悪いことじゃない。
恋愛することで、いろんな感情を知って、人間としての深み、魅力も増すわ。

闇の部分も多いこの芸能界で、相手の存在が、心の支えにもなる。。

私は…紫耀の相手があなたでよかったって心の底から思うの。今話して、どうして紫耀が、あなただけを想い続けてこれたのか、わかった気がする」

時々、笑みを交えながら話す高梨さんを見ていたら、紫耀くんが話していたことを思い出した。

『マネージャーさ、俺の事商品じゃなくて人間として扱ってくれるんだよね。芸能界で数少ない信じられる人だよ』

本当に、紫耀くんの言ってた通りの人なんだ。。。

目の下にはクマができてるし、顔色もよくない。今回の事で、一番大変な思いをしてるのはこの人のはず。なのに、私の事を一言も責めないで、、存在を認めてくれた…

「少しの間…我慢をさせてしまうけれど…納得してもらえないかしら？」

そんな人の言うことに、抵抗できるはずがない。

「分かりました。前も、遠距離で３年間会えない時期もあったので、大丈夫です」

「３年間！？……あなたたちは鉄壁だわ…」

信じられない、という顔付きで見られた。そりゃ驚くよね。。

そうだ。３年間まったく会えなくても、気持ちは変わらなかったじゃない。

何年でも待つって約束した。

何年でも待てるよ。

今度のゴールは決まってるから。

乗り越えたら、ずっと一緒にいられる日々が待ってる。

だから、大丈夫だよ。

「高梨さん、私はどうしたらいいですか？」

「そうね……。朝比奈さんは、このマンションのことを知ってるの。だから、住み続けていると、あなたたちの関係を知られてしまうかもしれない。

引っ越してもらうことは、できる？」

「はい」

きっと、紫耀くんもわかってくれる。

ふたりのためだもん。

わかってくれるよね。