全部、聞こえてますが【稲荷崎】

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停車後、ぞろぞろと人が入れ替わり、出入り口側に居た私たちは車両の真ん中まで押し込まれた。

痴漢対策か、多くの男性が両手を上げて吊革や手摺に掴まっている。


では、私のお尻にある違和感は、いったい誰の手によるものだろう。←




『息苦しっ。このおっさん汗だくや、制汗剤貸したろかな←』


『北さん息しとる？何でそんな真顔なん息止めてんの？海女ちゃん目指しとん？』


『満員電車は久しぶりに乗ったな、、もう乗らんとこ』




この三人は確実にあり得ないとして。

容疑の可能性のある赤葦京治さんに関しては、皆様にご報告できないことを考えてらっしゃるが、


違う。、、、じゃあ、あれ、、本物の痴漢？




『女子高生か、、、スカート短くて、細くてかわいいな、、、』




ものほん確定。




「A、顔赤いし息切れてんで、具合悪いか？」



「へ？、、、んｯ」




『なんやめっちゃえろいやん、突然どないしたんや煽っとんのか！？』


『なんで赤面して涙目なん？どんなオプション？期待してええやつ？』


『Aが誘ってる。許可下りたってことか、ホテルと家で悩んでたけど待たせる訳には((』




なん、もう、どうしよ、ポンコツ揃いだ。すみません言いすぎました気付いて下さい。

気持ち悪い。指が這ってくる、、、、あれ？









「ええ加減にせぇよアンタ、死ぬ覚悟できてるんやろな？」




北さん、好きです。(ちょろい)

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